「QCストーリー」の版間の差分

削除された内容 追加された内容
Undo revision 15522092 by 58.93.10.180 (会話)ノートでの説明をお願いします。(他意なし)
Undo revision 15522261 by 背番号9 (会話)
1行目:
'''QCストーリー'''とは、[[問題解決]]に関して、「テーマ」「取り上げた理由」「現状の把握」「解析」「対策の立案」「対策の実施」「効果の確認」「歯止め」「残された問題と今後の進め方」というような活動、または発表の手順をいう。
 「目標の設定」を含めることがある。
 
最近、「目標の設定」を含めることがあるが、本来は含まない。小集団活動(QCサークル、日常管理)では含めるべきでなく、方針管理では不可欠である。
 
また、「取り上げた理由」の意味について、2つの立場がある。
#主観説:「活動テーマ」として取り上げた理由を指すのとする。つまり、「なぜ、その活動を行ったのか、活動テーマに選んだ理由を説明せよ」との意味である。客観説を知らないために、多くの発表事例ではこの立場がとられているが、そのことはこの立場が支持されていることを意味する訳ではない。
#客観説:「発表テーマ」として取り上げた理由を指すものとする。つまり、「なぜ、その活動を発表するのか、発表用に選んだ理由を説明せよ」との意味である。QCストーリーはQCサークルの事例発表で利用されることが多いが、QCサークルは日常管理の活動であり、活動するのが当然で格別の理由を要しない。発表に値しない事例が大部分を占めるのは当然であり、その玉石混交の中から「発表に値するもの」を選んで発表するのだから、「発表用に選んだ理由」が問題になると主張する。
 
上に列挙されたQCストーリーの構成要素は、その順序を守って活動せよ、または発表せよ、という意味ではないことに留意すべきである。従って、事前にそのような順序で作成した記入用紙(定型用紙)を配って活動の結果を記入させることは誤りである。
#「解析」「対策の立案」「対策の実施」とあるが、後述するように、要因に着想し次第、逐次、対策を立案・実施する場合があり、必ずしも解析が完了してから対策を立案・実施する場合に限らない。
#「対策の実施」の後、「効果の確認」で効果不十分の場合に、再度、「現状の把握」「要因解析」「対策の立案」に戻ることが多い。
 
 
== 種類 ==
一般に、
#原因に迫って対策を講じるタイプを「問題解決型」、
#設計的なアプローチを「課題達成型」、
#原因や対策が見えている場合を「施策実行型」
と呼んでいるが、実務は相当に異なる。
 
== 実務上の種類 ==
#問題解決型は、原因を明確にしなければ対策を検討・実施しない「原因確定型」と、原因を確定する前にある程度疑わしい数個の要因に対策を講じる「対策先行型」に分かれる。後者の場合は、対策を講じてから原因を確定する。
#また、特性要因図に要因を溜め込んでから対策を立案する「溜め込み型」と、要因を見つけ次第に対策を講じていく「逐次対策型」があり、実務で広く活動手順として使われる。前者は各要因の水準の組合せを問題とし、溜め込んだ要因について重回帰分析や直交配列表で影響力を評価することが多く、後者は各独立の要因である場合に行うことが多い。
#予防型と称すべきものがあり、現にトラブルが起きているわけではないが、将来トラブルの原因になるかもしれない要因を見つけて対策を講じる活動である。この活動だけを行うテーマの場合もあるが、問題解決型の中で行うことも多い。この予防型で使用する特性要因図は「管理用特性要因図」である。
 
== 目的 ==
#発表手順説:テーマごとに発表項目や順序が異なると、聴衆が理解しづらいし審査員の採点の困難をきたすので、標準化したものとする。
#発表・活動手順説:この手順は活動手中としても有効であるとする。
#モデル説:実務の活動は一般に複雑で、以上のQCストーリーでは賄えない。例えば、「逐次対策型」を採用しつつ「予防活動」も行う場合や複数の型の混合型などが多い。発表手順も、審査員ではなく他の活動者のために相互啓蒙に資するように「参考になる点」のみを詳しく記述する。従来のQCストーリーは、いわば実在しない、単純化した典型モデルであり、これを参考に実務QCストーリーを個別に考案して、活動手順、発表手順とすべきであるとする。
 
== 外部リンク ==
*[http://www.objective-tqm-lab.com/]
 
[[Category:思考|QCすとおりい]]