「安定多数」の版間の差分

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経済準学士 (会話 | 投稿記録)
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衆議院を例にとると、衆議院の定数は480であるから、'''過半数'''は241である。しかし衆議院には17の[[国会#常任委員会|常任委員会]]があり、各委員会の委員は獲得議席数に比例して配分されるので、これら全ての委員会で委員の半数を確保し、かつ委員会の召集や採決を決める権限や可否同数の場合の[[議長決裁|委員長決裁]]権をもつ委員長を出すのに必要な議席数は252となる。これが'''安定多数'''である。さらにすべての常任委員会で委員の過半数を確保し、委員長決裁に頼ることなく法案の委員会通過を可能とするのに必要な議席数は269となる。これが'''絶対安定多数'''である<ref>ただし衆議院で第一党となった政党が常任委員長を独占していたのは昭和40年代初めごろまでで、現在では獲得議席数に比例して野党にも委員長を配分することが慣行化している。それでも政権与党に絶対安定多数があれば、いくつかの委員会で野党に委員長を渡したとしても、全委員会における与党の絶対的優位は変わらない。したがってこの数字のもつ意味は依然として大きい。</ref>。
 
安定多数や絶対安定多数は[[衆議院|衆]][[参議院|参]]両院で使われる語だが、一般には[[衆議院議員総選挙|総選挙]]のたびに全議席が改選される衆議院で使われるのがほとんどである。総選挙となると与党の執行部は口々に「勝敗ライン」を発表するが、下手に過分な議席数を公表して実際の獲得議席がそれを下回った場合には政権与党執行部の進退問題にもつながりかねないことから、近年では「連立与党で過半数」「自民党で過半数」などと控えめな表現になっている。しかし自民党の大勝が続いた1960年代から70年代はじめごろまでの総選挙では一様に「安定多数」が目標とされていた<ref>総選挙で振るわなかった責任を追及されて総理総裁が辞任にまで追い込まれるようになったのは[[三角大福]]の時代以後のことである。</ref>。
 
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