「電子ピアノ」の版間の差分

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==ピアノとの違い==
 
ピアノと比較した場合、以下ような徴として、音量を調節出来ること、定期的な[[調律]]の必要ないこと、軽量・コンパクトでることなどが挙げられる。
<!--鍵に連動したハンマーが弦を叩いて発音するピアノと異なり、ほとんどの電子ピアノは、内蔵されているアンプと[[スピーカー]]から音を発生させる。-->
 
* 水晶などの電子回路でピッチ(音高)の基となる信号を発生するので、音程がきわめて正確であり温湿度や経年変化の影響をほとんど受けず、定期的な[[調律]]の必要がない。また、電子回路でピッチや音程を簡単に帰ることができるので、多くの機種にトランスポーズやチューニング機能があり、[[平均律]]以外の音律を設定可能な機種もある。
また、通常ヘッドホン出力を持っており、夜間の練習や[[ピアノ殺人事件#.E3.82.B3.E3.83.B3.E3.82.AF.E3.83.AA.E3.83.BC.E3.83.88.E4.BD.8F.E5.AE.85.E3.81.AB.E3.81.8A.E3.81.91.E3.82.8B.E9.A8.92.E9.9F.B3.E5.95.8F.E9.A1.8C |騒音問題]]回避の為に電子ピアノが選択される大きな理由となっている。
* 弦やそれを支えるフレームなどの大掛かりな機械的部品がないので、軽量・コンパクト。したがって概ね低価格になる。
* 内蔵アンプで簡単に音量を変えられる。また、通常ヘッドホン出力を持っており、夜間の練習や[[ピアノ殺人事件#.E3.82.B3.E3.83.B3.E3.82.AF.E3.83.AA.E3.83.BC.E3.83.88.E4.BD.8F.E5.AE.85.E3.81.AB.E3.81.8A.E3.81.91.E3.82.8B.E9.A8.92.E9.9F.B3.E5.95.8F.E9.A1.8C |騒音問題]]回避の為にことも電子ピアノが選択される大きな理由となっている。
 
電子ピアノには、演奏(キーを押すタイミングや速度など)をデータとして記録・再生出来るものも多く、手軽に自分の演奏を聴き直して客観視したり、連弾の練習をしたりする事が出来る。多くの場合、[[MIDI]]に対応している。
 
近年多くの機種では、エレクトリック・ピアノを含む複数種類のピアノ音色や、ピアノ以外の楽器音、演奏を補助する為のリズム(自動伴奏)を内蔵し、練習を支援する為の[[メトロノーム]]、内蔵曲のレッスン機能などが搭載されている機種もある。
 
一方、以下のような弱点もある。
また、多くの機種にトランスポーズやチューニング機能があり、[[平均律]]以外の音律を設定可能な機種もある。
* 発音源がせいぜい口径10~20cmのスピーカーであり、大面積の響板を主な音源とするピアノとは音の広がりや豊かさに本質的な違いがある。
* ディジタル技術を用いているので、安定性と再現性に優れているが、如何に精密に作ったところで所詮音量・音色などは(厳密に言えば)段階的であり、だれが弾いても有限の組合せの中のいずれかの音を発生することになる。これに対して、ピアノはいわゆるアナログ機器であり、演奏者の技量、環境、その他の要素により無限の種類の音を発生することができ、特にクラシック音楽の分野では演奏者の表現力を生かすことができる。
* 電子技術を用いた機器であるがゆえに、その構成部品、特に[[集積回路]]などの電子部品は非常に精密でかつ陳腐化(更新)が速い。このため、製造後長期間経った電子ピアノが故障した場合、もし故障の原因が専用の集積回路などの部品ででかつ製造元にもはや交換部品の在庫がない場合などは修理不可能となり、楽器全体を廃棄するしかない。これに対して、ピアノは如何に精密な機構部品で構成されているとはいえ、所詮[[19世紀]]以前の技術で作られたものであり、部品が故障、磨耗、破損しても町工場レベルの手工業技術で修理したり、木材、金属、布などの素材から再生が可能であり、修理が可能である。現に、100年以上前に製造されたピアノを再生して新品と同じように使えるようにすることは珍しくない。
 
結局のところ、電子ピアノはピアノを置き換えるまでにはいたっておらず、また将来もその可能形はないと思われる。経済的その他さまざまな理由で本物のピアノを使えない場合のあくまでも「ピアノの代わり」として割り切るか、またはその形状や多機能に注目して、ピアノとは別の楽器としてべきであろう。特に、電子ピアノ(とピアノ)を製造しているメーカーでさえ、幼児の入門楽器には電子ピアノよりもピアノのほうがふさわしいことを強調していることは注目に値する。
<!--stub サンプリング音質の向上と限界について : これはPCM音源などの項目で書かれるべきかと思います-->
 
==エレクトリック・ピアノ (電気ピアノ)との違い==