「MACシップ」の版間の差分

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イギリス軍は窮余の策として、1942年6月頃から、商船の[[CAMシップ]]への改造を開始した。これは、商船に戦闘機とそれの射出用のカタパルトだけを設置したものであり、着艦設備はないものである。戦闘機は、空戦終了後、不時着水し、搭乗員は収容し航空機は破棄するものであった。この方法は、船団防空に一定の効果をもたらしたが、搭乗員の収容に問題があり、また対潜哨戒ができなかったために、さらに有効な船団護衛方法を検討することとなった。
 
これにより、考案されたのがMACシップと呼ばれる簡易空母である。通常の商船に支柱を設置し、船体上船の長に渡り飛行甲板を設置するものである。3級19隻が改造されたが、どのクラスでも搭載機数はわずか4機であり、ラパナ級とエンパイア・マッケイ級は格納庫を持たなかった。また、[[カタパルト]]も装備されいない。なお、航空艤装はなされてはいるものの、商船として運用され、貨物や油の運搬能力十分に行っ残されている。搭載機(ただし、油について[[ソードフィッシュ (雷撃機)|ソードフィッシュ]]が安全性の高い重質油に限定した運いらがされたため。)運航は民間籍のまま民間の船員、カタパルトを持たない小さな飛行甲板であっても運用行われ、航空関係者だけ可能軍人であった。
 
に完成したMACシップは、1943年7月竣工したエンパイア・マックアルペインである。これは、建造途中の穀物運搬船を建造途中よりMACシップ(兼穀物運搬船)にとして設計変更したものである。合計で3級19隻が改造された。MACシップは船団護衛の対潜哨戒において、十分な役割を果たしたものの、護衛空母が大量に就役するにいたって、その役目を終え、戦争後半に通常の商船に戻されている。
 
なお、オランダ船籍のタンカーを改造した2隻は、オランダ人の船員によって運航され、航空要員も自由オランダ軍の部隊が乗船していた。
 
== 艤装要領 ==
原型となった船によって若干異なるが、船体に支柱が立てられて130mから140m程度の飛行甲板が張られ、右舷に小さな船橋構造物が置かれている。飛行甲板には4条の着艦制動索が設けられた。どのクラスでも搭載機数はわずか4機であり、タンカーを原型としたラパナ級とエンパイア・マッケイ級は格納庫を持たないので露天係止されていた。穀物運搬船を原型としたエンパイア・マックアルペイン級だけは、飛行甲板下の格納庫とエレベーター1基が設置されている。また、[[カタパルト]]はいずれの級でも装備されていない。搭載機は[[ソードフィッシュ (雷撃機)|ソードフィッシュ]]が用いられたために、カタパルトを持たない小さな飛行甲板であっても運用が可能であった。
 
== 各級 ==