「プラトン・アカデミー」の版間の差分

コジモのプラトン・アカデミーは、上記のような形のものであったと長年伝えられてきたが、[[ジェイムズ・ハンキンス]]は[[1990年]]および[[1991年]]年に発表した2篇の論文でこの通説を再検討した。そしてその証拠と考えられてきたフィチーノの章句から実在性が結論できるものではないとし、またこれまでアカデミーのメンバーと考えられてきた著述家たちの諸作の網羅的調査の結果、そうした集団が存在したと示す記述がないとした。そしてその結果ハンキンスは、上記「アカデミー｣は無名の学生たちを教える学校にすぎず、重要思想家の集うアカデミーは後世の想像の産物と主張した。この学説は少なくともアメリカの学界では受け入れられつつあるようである。<ref>榎本武文「訳者解説」、シュミット、コーペンヘイヴァー(2003)、377頁。[http://de.wikipedia.org/wiki/Platonische_Akademie#Renaissance ドイツ語版Platonische_Akademie#Renaissance]も参照。</ref>