「テネブリズム」の版間の差分

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テネブリズムと明暗法の違いを、最も良く説明しているのは、ドイツの美術史家ルドルフ・ウィットカウアー(1901年 - 1971年)の次の文であろう。
 
:''{{Cquote2|[[ミケランジェロ・メリージ|カラバッジオ]]の光は孤立している。それは空間も空気も作らない。その絵の中の闇は否定的な何かでしかない。つまり闇とは、光が存在しないところ。光は人物や物を照らすものの、それらは中身が詰まっていて、光を通さず、光に溶けることもないから、そこに闇が生まれる。同じことは、[[ティツィアーノ・ヴェチェッリオ|ティツィアーノ]]、[[ティントレット]]、[[レンブラント・ファン・レイン|レンブラント]]の作品にも言える。<ref>Rudolf Wittkower, "Art and Architecture in Italy, 1600-1750", 3rd edn 1973, Penguin</ref>''}}
 
テネブリズムという言葉は通常17世紀以降の画家たちに使われるが、その直前のティントレットと[[エル・グレコ]]も時にテネブリストと呼ばれることがある。エル・グレコの絵『寓話』は、闇の中で一つの火を囲む少年、男、猿を、異なる3つの方法で描き分けている。しかし、最も有名なテネブリストは誰かというと、やはりカラバッジオだろう。この技法の普及者であり、イタリアに、オランダに([[ユトレヒト派]])、そしてスペインにも[[フランシスコ・リバルタ]]や[[ホセ・デ・リベーラ]]といった、多くの追随者を生んだ。フランスの[[ジョルジュ・ド・ラ・トゥール]]もテネブリストだと言われる場合がある。彼は1本の蝋燭の光の回りに多くのものを描いた。また、レンブラントをテネブリストだとも。