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'''仕舞'''(し-まい)とは[[能]]の一部を素で舞うこと。能における略式上演形態の一種。
 
広義には所謂仕舞と[[舞囃子]]を含めたものを指すが、一般的には舞囃子とは異り、[[囃子]]を伴わず、[[舞事]]・[[働事]]などの部分を略した短い素舞を指す。舞囃子が一曲のうち[[能#シテ|シテ]]の舞がかかわる部分の大半を上演するのに対して、仕舞においては謡のあるシテの舞を抜きだしたもので、場合によっては一曲の能から数番の仕舞が掲出されていることもある。たいていは[[クセ]][[舞グセ]])およびこれに準ずるもの、[[キリ]][[段物]]などで、[[]]は能のそれを基本とするが、始曲部分や終曲部分は収まりのよいように仕舞独自の型が付され、そのほかの部分でも[[あて振り]]的な要素のつよい型はこれを改めて全体的に象徴性をより高くする方向で[[型付]]が行われている。
 
伴奏は[[地謡]]のみによって行われ、[[装束]]・[[能面|面]]は用いず、[[紋付]][[袴]]か[[裃]]などで演ずる。演者は、本来の指定にかかわらず最初の一句を坐ったまま謡い、次に立ち上って舞い、最後にうち込みと呼ばれる型を行って坐って一曲を終える。[[謡曲|謡]]はほとんどを地謡が取るが、なかには演者との掛け合いになっているものもある。上演にあたっての時間はきわめて短く、平均で十分程度、長くても二十分ほどのものである。主として[[シテ方]]が一人で行うが、なかには「[[小袖曾我]]」や「[[二人静]]」のように[[両ジテ]]的な[[相舞]]のもの、「[[龍虎 (能)|龍虎]]」「[[舎利 (能)|舎利]]」のようにシテと[[ツレ]]が異なった舞をひとつの舞台で見せるものがあり、このような場合には演者が二人となる(「[[大蛇 (能)|大蛇]]」のようにシテとワキの二人で舞う仕舞もある)。また「[[張良 (能)|張良]]」「[[羅生門 (能)|羅生門]]」のように[[ワキ方]]の仕舞もあり、[[狂言方]]においても[[小舞]]として仕舞に似た上演形態がある。
 
[[Category:能|しまい]]