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'''故意'''(こい)とは、一般的にはある行為が意図的なものであることを指す。
[[刑法]]においては、
== 刑法における故意 ==
{{日本の刑法}}
刑法における故意の意義については、認識的要素以外に意思的要素を含むかどうかについて、意思説と表象説の対立があり、さらに折衷的な動機説も唱えられている。通説とされるのは、認識・予見(両者をあわせて「表象」ともいう。以下、単に「認識」という。)に加えて少なくとも消極的認容という意思的要素を要求する認容説であり、下級審裁判例でもしばしば認容説が採られている。
また、認識的要素についても、どの範囲を事実を認識することを要するかについては争いがある。日本の判例・通説によれば、構成要件該当事実の認識及び違法性阻却事由該当事実の不認識」を要するものと解されているが、この中でも細かい対立がある。
通説的刑法理論では、構成要件段階での'''[[構成要件的故意]]'''と、責任段階での'''[[責任故意]]'''に分けて議論される。▼
===構成要件的故意===
構成要件的故意とは、客観的構成要件該当事実に対する認識を前提とするものであり、主観的構成要件要素である。
犯罪事実~構成要件該当事実についての'''[[意味の認識]]'''(素人領域において反対動機の形成が可能な程度の事実認識)があることを要し、かつそれで足りる、とする説が有力である。▼
▲
▲行為者の表象と、現実に存在し発生したところとの間に、不一致が生じている場合は[[錯誤]]とされ、'''[[錯誤論]]'''が議論される。
===責任故意===
通説によれば、責任故意
'''違法性に関する事実の表象'''が責任故意の要件であることは、判例・通説
したがって、例えば恋人同士である甲男と乙女が暗がりで抱き合っていたとき、通りがかった丙が、甲男を痴漢(強制わいせつ罪)と誤解して甲男を突き飛ばして怪我をさせた場合('''[[誤想防衛]]''')、傷害罪について急迫不正の侵害はないから正当防衛は成立しないが、違法性に関する事実の表象が欠け、責任故意は成立しない。
ただし、丙にかかる誤解について注意義務違反があるといえるときは、責任過失が成立し、過失致傷罪となる(傷害罪の構成要件的故意は過失致傷罪の構成要件的過失を含む
'''[[違法性の意識]]'''ないしその可能性が責任故意の要件であるかどうかも議論されるが、それを要件とせず、'''[[違法性の意識の可能性]]'''を責任故意の要件とする'''[[制限故意説]]'''
===故意と違法性の意識===
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===事実的故意===
形式的故意概念からは事実的故意という概念が認められる。事実的故意とは犯罪事実についての認識(・認容)である。具体的には、通説・判例からは、(客観的)[[構成要件]]該当事実を認識・予見しつつ[[違法性阻却事由]]該当事実の認識・予見がないことが必要である。厳格責任説からは、(客観的)構成要件該当事実の認識・予見があればよく、違法性阻却事由該当事実の認識・予見は無関係である。
===意思説と表象説===
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