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{| style="float:right"
{{Infobox 有機化合物 | name=オルトキシレン | IUPAC=''o''-キシレン(許容慣用名)<br />1,2-ジメチルベンゼン(系統名) | CAS登録番号=95-47-6 | 形状=無色液体 | 密度=0.88 | 相=液体 | 融点=&minus;25 | 沸点=144 | SMILES=C1=CC=CC(C)=C1C | 出典=[http://www.nihs.go.jp/ICSC/icssj-c/icss0084c.html ICSC]
|{{Infobox 有機化合物
| name=オルトキシレン
| IUPAC=''o''-キシレン(許容慣用名)<br />1,2-ジメチルベンゼン(系統名)
| CAS登録番号=95-47-6
| 形状=無色液体
| 密度=0.88 | 相=液体
| 相対蒸気密度=3.7
| 融点=&minus;25
| 沸点=144
| 水への溶解度=不溶
| SMILES=C1=CC=CC(C)=C1C
| 出典=[http://www.nihs.go.jp/ICSC/icssj-c/icss0084c.html ICSC]
}}
{{Infobox 有機化合物
{{Infobox 有機化合物 | name=メタキシレン | IUPAC=''m''-キシレン(許容慣用名)<br />1,3-ジメチルベンゼン(系統名) | CAS登録番号=108-38-3 | 形状=無色液体 | 密度=0.86 | 相=液体 | 融点=&minus;48 | 沸点=139 | SMILES=C1(C)=CC=CC(C)=C1 | 出典=[http://www.nihs.go.jp/ICSC/icssj-c/icss0085c.html ICSC]
| name=メタキシレン
| IUPAC=''m''-キシレン(許容慣用名)<br />1,3-ジメチルベンゼン(系統名)
| CAS登録番号=108-38-3
| 形状=無色液体
| 密度=0.86 | 相=液体
| 相対蒸気密度=3.7
| 融点=&minus;48
| 沸点=139
| 水への溶解度=不溶
| SMILES=C1(C)=CC=CC(C)=C1
| 出典=[http://www.nihs.go.jp/ICSC/icssj-c/icss0085c.html ICSC]
}}
{{Infobox 有機化合物
{{Infobox 有機化合物 | name=パラキシレン | IUPAC=''p''-キシレン(許容慣用名)<br />1,4-ジメチルベンゼン(系統名) | CAS登録番号=106-42-3 | 形状=無色液体 | 密度=0.86 | 相=液体 | 融点=13 | 沸点=138 | SMILES=C1=C(C)C=CC(C)=C1 | 出典=[http://www.nihs.go.jp/ICSC/icssj-c/icss0086c.html ICSC]
| name=パラキシレン
}}
| IUPAC=''p''-キシレン(許容慣用名)<br />1,4-ジメチルベンゼン(系統名)
 
| CAS登録番号=106-42-3
| 形状=無色液体
| 密度=0.86 | 相=液体
| 相対蒸気密度=3.7
| 融点=13
| 沸点=138
| 水への溶解度=不溶
| SMILES=C1=C(C)C=CC(C)=C1
| 出典=[http://www.nihs.go.jp/ICSC/icssj-c/icss0086c.html ICSC] }}
}|}
'''キシレン''' (xylene) は分子式 C<sub>8</sub>H<sub>10</sub>、[[分子量]] 106.17 の[[芳香族化合物]]で、[[ベンゼン]]の[[水素]]のうち2つを[[メチル基]]で置換したものである。
 
== 性質 ==
3種類の[[異性体]]、オルトキシレン(1,2-ジメチルベンゼン)、メタキシレン(1,3-ジメチルベンゼン)、パラキシレン(1,4-ジメチルベンゼン)が存在する。いずれも可燃性で、煤を出して燃える。極性溶媒に難溶、非極性溶媒に可溶。[[毒物及び劇物取締法|毒劇法]]により[[毒|医薬用外劇物]]に指定されている。日本では製造・使用・廃棄に関して、管理・届け出が必要な化学物質として[[特定化学物質の環境への排出量の把握等及び管理の改善の促進に関する法律|PRTR法]]の第一種-30 にて指定されている。また、[[シックハウス症候群]]の原因物質のひとつであるといわれている。
 
== 構造 ==
[[石油]]中に含まれ、薬剤等の原料として用いられる。[[医学]]・[[生物学]]分野では、古くから組織の切片標本の作製の際、組織を包埋する[[パラフィン]]や、封入剤として用いる[[カナダバルサム]]の溶媒として用いられてきたが、人体への毒性のため無害の代替品への切り替えが進みつつある。
キシレンの構造式は次の通り。左から順にオルトキシレン、メタキシレン、パラキシレンである。
 
[[Image:Xylenes.png|none|456px]]
工業製品としては異性体混合物を「キシレン」と呼ぶが、キシレンの2004年度日本国内生産量は 5,394,954 t、工業消費量は 3,694,999 t である。パラキシレンの2004年度日本国内生産量は 3,164,499 t、工業消費量は 126,737 t、オルトキシレンの2004年度日本国内生産量は 215,137 t、工業消費量は 68,583 t である。
 
また、これらを[[空間充填モデル]]で表すと次のようになる。
[[Image:Xylenes.png|thumb|456px|left|キシレンの構造式。左からオルト、メタ、パラ異性体]]
 
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== 用途 ==
{{-}}
[[石油]]中に含まれ、薬剤等の原料として用いられる。[[医学]]・[[生物学]]分野では、古くから組織の切片標本の作製の際、組織を包埋する[[パラフィン]]や、封入剤として用いる[[カナダバルサム]]の溶媒として用いられてきたが、人体への毒性のため無害の代替品への切り替えが進みつつある。
 
== 生産・消費状況 ==
2006年の日本国内におけるキシレンの生産量および工業消費量は次の通り。なお、「キシレン」は異性体混合物を表している。
 
{| class="wikitable"
== 参照資料 ==
! 品目 !! 生産 / t !! 消費量 / t
* [http://www.meti.go.jp/statistics/data/h2d4k00j.html 日本国 経済産業省・化学工業統計月報]
|-
! キシレン
| style="text-align: right" | 5,726,537
| style="text-align: right" | 3,862,969
|-
! オルトキシレン
| style="text-align: right" | 130,347
| style="text-align: right" | 36,394
|-
! パラキシレン
| style="text-align: right" | 3,356,611
| style="text-align: right" | 119,868
|-
| colspan="3" | 出典:[http://www.meti.go.jp/statistics/tyo/seidou/result/ichiran/resourceData/02_kagaku/nenpo/h2dbb2006khc.pdf 経済産業省 - 生産動態統計年報(平成18年)]
|}
 
== 関連項目 ==