「光の雨」の版間の差分

削除された内容 追加された内容
編集の要約なし
誤った情報(【1926年→1930年、連合パルチザン→革命パルチザン】に改訂)
12行目:
{{ネタバレ}}
==ストーリー==
死刑制度が廃止された20262030年の日本。予備校生の阿南満也は、アパートの隣室の老人が毎夜奇声を発することに抗議したことがきっかけで、逆にその玉井と名乗る老人と知り合う。玉井は元死刑囚で、死刑制度の廃止によって釈放されたのだった。玉井はみずからが死刑囚となった理由であり、また毎夜の奇声の原因でもある過去の事件について、阿南に語り始めた。
 
玉井が約60年前、新左翼組織「革命共闘」の幹部だったこと。「革命共闘」は反政府運動の武装闘争をおこなうために銃砲店を襲撃して銃を手に入れたこと。組織からの離反者を殺害したこと。やがて別の新左翼組織「赤色革命パルチザン」と連合して新組織「連合革命パルチザン」を結成し、山中のベースキャンプで軍事訓練に励んだこと……。
 
阿南は何度も玉井の部屋に通い、途中からは恋人の高取美奈も誘って玉井の話を聞く。話はやがて、「赤色パルチザン」出身の倉重という男の主導でおこなわれた「総括」と称する同志へのリンチへと進んでいった。
28行目:
 
;玉井潔
:80歳の老人で元死刑囚。本作の世界では死刑制度が廃止されたため、出獄して暮らしている。かつては「革命共闘」および「連合革命パルチザン」の幹部で、同志の殺人や山荘への立てこもり事件に関与した。モデルは[[坂口弘]]。
 
以下は玉井の回想に登場する人物。
 
;倉重鉄太郎
:「赤色パルチザン」のリーダーを経て「連合革命パルチザン」の幹部になる。「革命戦士になるためには批判と自己批判の相互作用によって今までの自分を「総括」することが必要」と主張する。弁舌が巧みで、組織のメンバーは徐々にかれの意向に逆らえなくなり、やがてはかれの恣意で「総括」という名目のリンチが実行された。モデルは[[森恒夫]]。
 
;上杉和枝
:「革命共闘」および「連合革命パルチザン」の幹部の一人。組織から転向・離脱した元メンバーを殺害、さらに「連合革命パルチザン」の幹部となってからは「ブルジョア的」な習慣や思想の打破を唱えて倉重とともに他のメンバーに過酷な「総括」を求めるようになる。玉井とは事実婚の関係にあったが、次第に倉重と親密になり、東京のアジトに3人が集まった際に倉重と夫婦になると玉井に告げる。モデルは[[永田洋子]]。
 
;黒木利一
60行目:
 
;大沢守男
:「革命共闘」のメンバーで「連合革命パルチザン」幹部。他のメンバーへの「総括」の際の態度を問題にされ「総括」の対象にされる。糾弾と殴打の末、倉重から「死刑」を宣告されて、アイスピックで刺されて死亡。
 
;三橋信行