一般に「定常」とは、「一定して変わらない」ということを意味する。これに対して、自然界にも定常というものがある。例えば小川を考えよう。小川は、上流などで雨が降らない限り、時間とともに川の流れの速度が変わることはない一定な状態である。このように、流体力学及び気象学では、ある着目している流体物が時間とともに変化しない状態を定常状態(steady state)という。しかし、先ほど述べた小川の例でもそうだが、自然界において厳密な定常状態が存在するのは少ないだろう。大気に関しても、流体はしているがその中で低気圧や高気圧などの定常状態からの乱れが常に起きている。このような定常状態からの乱れを擾乱という。