「極付幡随長兵衛」の版間の差分

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=== 第二幕 ===
==== 花川戸幡随内の場 ====
水野の家から家老水野主膳が来たので「水野の家来だ!たたきしめろ!」と子分達は大騒ぎ、長兵衛が止めに入り事情を聞くと「主君より迎えの使いが来ても出てこないようにしてくだされ。刃傷沙汰にもなると家名に傷がつくどころで済まないのでくれぐれもお願い申す。」とのこと。だが長兵衛は「相手を怖がり逃げたと言われては、わしの名折れになりますから。これはお断り申しまする。」とすげなく断り追い返す。はたして入れ違いに水野の家臣黒沢庄九郎が使いにきて、主君の、これまでの遺恨を水に流し旗本奴と町奴が仲良くなりたいとの思し召し、そこで、「わが君が庭の藤を眺めながら酒宴をいたしますので何卒拙邸にお越しくだされ。」との口上、長兵衛は快く招待に応じる。「行かないで」と嘆く女房やわが子、子分達、そして、急を聞いて駆け付けた唐犬らの説得にも耳を貸さず「武家と町家に日頃から遺恨重なる旗本の、白柄組に引けをとっちゃあ、この江戸中の達師の恥、」「人は一代、名は末代」と自身と仲間の名誉を守るため、唐犬に後を託し涙をこらえて長兵衛一人水野の屋敷に向かう。
 
=== 第三幕 ===