「交換関係 (量子力学)」の版間の差分

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5行目:
<math> AB - BA \equiv [A,B] </math>
 
を'''交換子'''  (commutator)  と言う。交換子も演算子であり、特に''A'', ''B''がともに[[エルミート作用素|エルミート]]であるとき、交換子は歪エルミートとなる。量子力学において、この交換子を規定する関係が'''交換関係'''である。
 
普通の数はかける順序を逆にしても値は同じだが、量子力学における演算子は必ずしもそうではなく、[''A'', ''B'' ] が0にならない場合がある。
11行目:
[''A'', ''B'' ] ≠ 0 のとき、''A'' と ''B'' は'''非可換'''である、あるいは ''A'' と ''B'' は'''交換しない'''という。
 
演算子には物理量に対応するものがあり、特に正準共役な変数同士の交換関係を'''正準交換関係'''と言う。正準共役な関係にある、[[座標]]と[[運動量]]において、座標を ''q''<SUBsub>''i''</SUBsub>, 運動量を ''p''<SUBsub>''j''</SUBsub> とすると、
 
: <math> [q_i, p_j] = q_i p_j - p_j q_i = i \hbar \delta_{ij} </math>
 
という 交換関係が成り立つ(<math> \hbar = h / 2 \pi </math>でhは[[プランク定数]])。勿論、古典論では上記の結果はゼロ([''q'', ''p''] = 0)となる。
 
== 反交換関係 ==
<math> AB + BA \equiv \{ A,B \} </math>
 
を'''反交換子'''といい、これから規定される関係を、'''反交換関係''' (anticommutator) と言う。反交換子もまた演算子であり、特に''A'', ''B''がともにエルミートであるとき、反交換子もまたエルミートとなる。反交換関係は[[フェルミ粒子]]などを扱う出てく用いられる。
 
== ポアソンの括弧式 ==
関数<math>A(q,p),~B(q,p)</math>に対して、
<math>
28行目:
- \frac{\partial A}{\partial p}\frac{\partial B}{\partial q}
\equiv \{ A,B \}
</math> <math>q</math> : [[正準座標]] <math>p</math> : [[正準運動量]]
 
古典力学の[[ハミルトン力学|ポアソンの括弧式]]は次のような関係式を満たしている。