「カルピス」の版間の差分

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'''カルピス'''は、[[日本]]の[[飲料]][[メーカー]]である'''カルピス株式会社'''および、同社が製造販売し主力製品とする[[乳酸菌]]飲料の名称である。ローマ字表記は'''CALPIS'''。日本以外では'''Calpico'''とも。
 
カルピス本社は、[[東京都]][[渋谷区]]に所在している。[[英語|英文]]名称は'''Calpis Co., Ltd.'''。[[1991年]]に[[味の素]]グループ入りした。
 
「カルピス」の名称は同社の[[登録商標]]である。
 
== 企業 ==
企業のカルピスの創業者は、[[僧侶]]出身の[[三島海雲]]。創業初期は[[国分 (商社)|国分]]グループだった。名付け親は、[[山田耕筰]]と[[渡辺海旭]]([[芝学園]]校長(当時))。創業時より「'''初恋の味'''」で知られる世界初の[[乳酸菌飲料]]「カルピス」を生産していた。これと共に、[[脱脂乳]]の生産の際に副産品として製造を開始したとされる[[カルピス[[バター]]が主力商品である。
 
[[味の素]]との提携後、近年は、カルピスを水で希釈調合しすぐに飲めるようにした[[清涼飲料水]]「[[カルピスウォーター]]」の生産や、[[ミネラルウォーター]]の「[[エビアン (ミネラルウォーター)|エビアン]]」や[[ワイン]]の輸入、[[カクテル]]・「[[カルピスサワー]]」などの[[アルコール飲料]]にも進出している。
 
Calpisが[[英語圏]]では「Cow piss(カウ ピス=牛の尿)」と聞こえることから、'''CALPICO'''(カルピコ)という名称で販売される。なお、製造情報の欄には輸出会社として『CALPIS CO.,LTD.』と書かれている。
 
なお[[味の素]]は、[[2007年]][[6月11日]]に、同年[[10月1日]]付でカルピス社を完全[[子会社]]化することで合意したと発表した。カルピス経営陣は他社との提携も考慮したが、今後の[[少子高齢化]]で懸念される日本[[市場]]の規模縮小とそれを補うための海外市場展開、更には所謂「[[三角合併]]」の解禁による海外企業の[[買収]]攻勢への対応を見据え、この統合案しかないと表明。苦渋の決断の意を示している。
 
===沿革===
*[[1917年]] - [[ラクトー株式会社]]設立。
*[[1919年]] - [[日本]]で初めての[[乳酸菌]]飲料[[カルピス]]発売。
*[[1923年]] - カルピス製造株式会社に[[商号]]変更。
*[[1948年]] - カルピス食品工業株式会社に商号変更。
*[[1987年]] - [[仏国]]BSNグループ(現[[グループ・ダノン]])と業務提携。
*[[1989年]] - いわゆる「黒人マーク」の使用中止。
*[[1990年]] - [[第三者割当増資]]を実施。[[味の素]]株式会社が増資を引き受け[[筆頭株主]]に。
*[[1991年]] - 味の素株式会社から飲料事業を譲受、両社の缶入り飲料事業を統合。
*[[1997年]] - カルピス株式会社に商号変更。
*[[2007年]][[9月25日]] - 上場廃止。
*[[2007年]][[10月1日]] - [[株式交換]]により味の素株式会社の完全[[子会社]]になる。
*[[2007年]][[10月15日]] - [[アサヒ飲料]]と[[自動販売機]]事業の統合を公表。
 
===事業所===
*本社:[[東京都]][[渋谷区]][[恵比寿南]]2-4-1
*支店:[[札幌]][[仙台]][[東京]][[関東]][[名古屋]][[大阪]][[中四国]][[福岡]]
*営業所:[[北東北]][[新潟]][[長野]][[静岡]][[金沢]][[高松]][[岡山]][[鹿児島]]
*工場:[[相模]][[岡山]][[群馬]]
*:相模工場内に研究所がある。
*物流センター(100%出資子会社、カルピス物流サービス):[[相模]](本社)、[[岡山]][[群馬]]
 
==== 由来 ====
1902年、当時25歳の[[三島海雲]][[モンゴル]](現[[中華人民共和国]]の[[内モンゴル自治区]])を訪れ、そこで口にした飲み物をもとにして[[1919年]][[乳飲料[[]]カルピス]]を開発、発売しこの飲料と同名の企業の創業者となったと伝えられている。[[脱脂乳]][[乳酸菌]][[発酵]](酸乳)し、これに加糖、さらに[[馬乳酒]]と類似する[[酵母]]による発酵がカルピス独特の風味に不可欠であることは長く企業秘密とされていたが、[[1990年代]]半ばに公開された。
 
社名の由来は「[[カルシウム]]」+[[サンスクリット|サンスクリット語]]「サルピス」(salpis、漢訳:[[熟酥]](じゅくそ)、次位の味の意味)=カルピスである。サンスクリット語「サルピル・マンダ」(sarpir-manda、漢訳:[[醍醐]]、無上の味の意味)を使用し、「サルピス」・「カルピル」とする案もあった。同社では、重要なことを決める際にはその道の第一人者を訪ねる「日本一主義」があり、音楽の第一人者[[山田耕筰]]に社名について相談したところ、「カルピス」が最も響きが良いということで現行社名・商品名になったという。
 
元々は、[[パナマ帽]]を被った[[黒人]]男性がストローでグラス入りのカルピスを飲んでいる様子の図案化イラストが[[商標]]だった。これは、[[第一次世界大戦]]終戦後の[[ドイツ]]で苦しむ[[画家]]を救うため、社長の[[三島海雲]]が開催した「国際懸賞ポスター展」で3位を受賞した作品([[ドイツ人]][[デザイナー]]の[[オットー・デュンケルスビューラー]]の手によるもの)を使用したものだが、「黒人マーク」と呼ばれるようになり、[[1989年]]に“[[差別]]思想につながる”との指摘を受けて現行マークに変更された。もちろん差別を意図したマークではない。また、カルピスは「黒人マーク」を白黒反転させたマークも商標登録している。
 
== 飲料 ==
[[乳酸菌飲料]]のカルピスは、原液は非常に高濃度でそのままでの飲用は推奨されていない。[[]][[]]または[[牛乳]]で5倍程度に希釈して飲用とする。[[かき氷]]のシロップとして、また、カルピスハイなどの材料にも使われる。原液はその濃さから、常温保存しても[[腐敗]]しにくい性質があり、戦前から一般家庭の常備品として広く使われ、戦後は贈答用としても広く使われている。
 
飲料のカルピスは[[1919年]](大正8年)[[7)7月7日]]に販売が開始された。カルピスの[[パッケージ]]の水玉模様は、発売日の[[七夕]]にちなんで、[[天の川]]([[英語]]ではMilky Wayミルキーウェイ)をイメージしたもの。元来は青色地に白い無地玉であったが、[[1953年]]に色を逆転させ、白地に青い水玉とした。
 
元々は[[瓶詰め]]の商品であったが、平成時代に入ってからは、瓶が重くてかさばることなどもあり、[[紙パック]]入りが販売の主体となっている。これにより、商品のコンパクト化が実現された。「資源の無駄遣いになるのでは」という声もあるが、使い終わった後のパックは、[[プラスチック]]注ぎ口の部分とそれ以外とを分離して、どちらも[[リサイクル]]することが可能である([[容器包装リサイクル法]]の施行も影響)。
 
== 派生商品 ==
*[[カルピスソーダ]] - [[1973年]]発売。乳性[[炭酸飲料]]ブームの先駆け的商品。
*[[カルピスウォーター]] - [[1991年]]発売。薄めずに飲める手軽さが大ヒットを呼び込んだ。
*[[カルピス酸乳 アミールS]] - カルピスの製造過程で生まれる[[酸乳]]の[[血圧]]抑制効果に着目した健康飲料。[[食品#主要な食品|特定保健用食品]]認可。普及初期のテレビ[[CM]]に[[長嶋茂雄]]が起用されたことでも有名。
*[[カルピスサワー]]
*[[アミノカルピスシリーズ]]
*[[カルピスバター]]- カルピスの製造工程で、[[脱脂乳]]を製造する過程で生まれる[[乳脂肪]]分を活用したもの。
*[[ザ・プレミアムカルピス]] - [[2007年]]発売。カルピス社が創業90周年を記念して3種類の[[乳酸菌]]をブレンド。
*カルピスダイエット - [[カロリー]]60%カット
 
==その他の商品==
*[[健茶王]] - [[血糖値]]の上昇を抑える難消化性[[デキストリン]]を配合した[[]]系飲料。[[特定保健用食品]]認可。
*[[エビアン (ミネラルウォーター)|エビアン]]
*[[冴え緑茶]]
*[[ウェルチ]] - [[アメリカ合衆国|米国]]有数の天然果汁ブランド製品。日本ではかつて[[ペプシコーラ|ペプシコ社]]が製造販売権を持っていたが、[[1997年]]にカルピスへ移管。
*[[味の素ゼネラルフーヅ|AGF(味の素ゼネラルフーヅ)]][[ブランド]]の[[缶コーヒー]]飲料([[ブレンディー・カフェ・ラ・モード]])なども販売している
*[[ほっとレモン]]
*[[アミノバイタル]]
*[[紅茶伝説]] - 1991年に[[味の素]]から譲受した商品の中で唯一、現在も発売中。
 
==過去に存在した商品==
*[[カルピコ]] - 1973年頃発売された[[フルーツ]]味の[[炭酸飲料]]。当初、[[グレープ]][[プラム]]の2種類で発売された。[[コカ・コーラ]]社の「[[ファンタ]]」の圧倒的シェアを切り崩すには至らず、1970年代後半には姿を消した。「同じ品名であっても、日本国内と海外で商品の実態が違う」という事例の1つである。<br />(※カルピコを「カルピス入り[[コーラ]]」の品名とする説が一部にあるが、これは誤り。ただし「カルピスソーダ」のラインナップにコーラ味が存在していた時期はある。)
*[[Sun New]] - [[1983年]]頃発売、現在のアミールシリーズの先駆けか。品名は「[[酸乳]]」をそのまま類似発音の英単語に置き換えたもの。
*[[カピーホワイト]] - [[1983年]]頃。乳成分から作られた[[ミネラル]]補給飲料。カルピス版[[スポーツドリンク]]という位置づけ。[[明石家さんま]]が当時のテレビ[[CM]]に出演し、話題を呼んだ。[[来生たかお]]のCMソング([[まどろみミステリー]])、[[森本レオ]]のナレーションという組み合わせも秀逸であった。[[キャッチコピー]]は「助けてよ、カピー」「アイソトニックが美味しくなりました。常識を裏切ってごめんなさい」という静かながら挑発的なもの。
*[[オリゴCC]] - [[1990年代]]初期にブームとなった[[機能性飲料]]の有力商品の1つ。腸内の[[乳酸菌|ビフィズス菌]]を増やす効果のある[[オリゴ糖]]を配合する。
*[[梅烏龍茶]] - [[1991年]]頃発売された。[[烏龍茶]]に[[]]の風味を加えた烏龍茶飲料。開けると梅の風味が漂って匂いはよいのだが、飲んだ直後の風味は梅の[[酸味]]と烏龍茶の[[苦味]]がブレンドされ、美味とはどうにも言いがたい。生産期間も極めて短かった模様。
*[[サポーター (スポーツドリンク) |サポーター]] - 1990年代前半に発売された[[スポーツドリンク]]。発売時は[[サッカー日本代表]]公式スポーツドリンクだった。2000年にその座を[[キリンビバレッジ]]の「侍」に譲受し、当社のスポーツドリンクは「[[アミノバイタル]]」に移行した。
 
==その他==
*カルピス味(風味)の[[氷菓]]は、[[ロッテ]]などが製造・販売している。
*漫画家[[東海林さだお]]が一番好きなジュースであるという。
*原液の[[物性]]との類似から、俗語で男性の[[精液]]を指すこともある。
 
==CM出演者==
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