「マメヅタ」の版間の差分

削除された内容 追加された内容
m編集の要約なし
Ks (会話 | 投稿記録)
編集の要約なし
11行目:
}}
 
'''マメヅタ'''は、丸い葉のシダである。着生植物として、山間部ではごく普通に見られる。
 
== 特徴 ==
'''マメヅタ'''(''Lemmaphyllum microphyllum'' Presl)は、[[シダ植物門]][[ウラボシ科]]に属する。樹木や岩に茎をはわせる[[着生植物]]である。独特の丸い葉をつける。
 
19 ⟶ 20行目:
'''胞子葉'''は長さ6cm程のへら型で、栄養葉よりはるかに細くてより長い。やや表側に反り返る傾向がある。栄養葉より高く立ち上がっており、ちょうど、[[ヘビ]]が鎌首をもたげたような姿である。裏面の主脈の左右の先端側に[[胞子のう]]群が一面につく。縦二本の茶色の線を引いたように見える。
 
== 生育環境と分布 ==
樹木や岩に着生する。山林内でなくても、山間の地では道路沿いでも出現する。車道ののり面のコンクリート面などにも見られることがある。
 
東北地方以南の[[本州]]から[[琉球列島]]にまで生育し、海外は朝鮮南部、中国、台湾に分布する。[[沖縄]]などのものはより大きく細長くなるので'''リュウキュウマメヅタ'''(var. ''obovatum'')という変種と見なすこともある。
 
== 類似種 ==
同属は日本、中国から東南アジアにかけて約十種あり、日本にはもう一種、'''オニマメヅタ'''(''L. pyriforme'' (Ching) Ching)が[[屋久島]]などから知られている。葉の先がとがり、胞子葉の幅が広く、[[胞子のう]]群は丸いものが左右二列に並ぶ。これは、むしろこの配置が基本であり、マメヅタではこれが密着して線になってしまったと見るべきらしい。他の属との関係で言えば、[[ノキシノブ]]属がごく近縁であるとのこと。
 
[[沖縄]]などのものはより大きく細長くなるので'''リュウキュウマメヅタ'''(var. ''obovatum'')という変種と見なすこともある。
 
なお、[[ラン科]]の[[着生植物]]に[[マメヅタラン]](''Bulbophyllum drymoglossum'' Maxim.)と言うのがあり、姿が実によく似ている。ランの方が葉が小型で硬く、匍匐茎や根がより太いことで簡単に区別できる。ただし、ランの方が環境には敏感で、マメヅタほど開けたところには出てこない。