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'''市民革命'''('''しみんかくめい''')[[封建]]的・[[絶対主義]]的国家体制を解体して[[近代]]的[[市民社会]]をめざす[[革命]]をさす歴史用語である。一般的に[[啓蒙思想]]に基づく、人権、政治参加権あるいは経済的自由を主張した「[[市民]]」が主体となってが推し進めた革命と定義される。代表的なものはイギリス革命([[清教徒革命]]・[[名誉革命]])、[[アメリカ独立戦争|アメリカ独立革命]]、[[フランス革命]]などである。
 
この「市民」には封建・絶対主義から解放され、自立した自我を持つ個人という意味および商人・資本家という2つの側面を持っているため、市民革命の定義も二義性を持つ。一方で、この二義性は表裏一体をなす。すなわち革命をなすための市民社会の形成には資本主義の発達が不可欠であり、私的所有の絶対を原則とする資本主義社会の成立が必要だったのである。
 
[[ロシア革命]]もこれに分類されることがある。市民革命はまた、[[資本主義]]社会から[[社会主義]]・[[共産主義]]社会の実現をめざした[[プロレタリア]]革命とは性格を異にする。[[1848年革命]]、[[パリ・コミューン]]などは一般的に[[プロレタリア]]革命に類される。
 
==市民革命の前提==
ブルジョワジーの誕生と市民社会の形成とは相支え合う要素であり、ともに市民革命の要件とされる。ブルジョワジーが発展するためには労働力の移動、流通の自由や私的所有などが認められていなければならず、これは市民社会の成長を要件としている。いっぽうで、市民社会がつくられるためには封建的支配者の打倒が必要であるが、それは経済力を持ったブルジョワジーの力が必要であった。
 
===ブルジョワジーの誕生===
個人が社会の構成要素として、一定の経済力を持ったかたちで主体的に行動することが封建制・絶対主義を覆すための前提となる。したがって市民革命には革命の主体となるブルジョワジーの誕生が前提となる。ブルジョワジーの誕生については[[ブルジョワジー]]の項目を参照されたい。
 
===市民社会の形成===
封建制・絶対主義の恣意的な支配から脱却し、意志を持った個人の自由なまとまりとしての社会をめざすためには市民社会の成長が要件となる。個人の社会的・経済的自由に[[啓蒙思想]]が寄与し、各地で出版などメディアの成長がみられた。革命の結果、[[権利の章典|権利章典]]・[[アメリカ独立宣言]]・[[フランス人権宣言]]などが実現された。
 
==世界各地の革命==
封建制・絶対主義体制から個の自由をめざしたのが市民革命であり、資本主義と労働者が対立しておこった革命はプロレタリア革命とされる。ドイツやオーストリアでの[[1848年革命]]はプロレタリア革命的色彩が強く、[[ロシア革命]]は資本主義の段階を経ないでおこったプロレタリア革命といわれる。こうした革命の定義が西ヨーロッパ世界の様式を前提としており、[[辛亥革命]]や[[明治維新]]など世界各地で起こった政治的変化・革命・独立戦争はこれらに分類しきれず、現在も議論の余地が残っている。
 
==関連項目==
*[[君主制廃止論]]
 
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[[Category:ヨーロッパ史|しみんかくめい]]
[[Category:革命|*しみんかくめい]]
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[[Category:世界理論|しみんかくめい]]
[[Category:政治史|しみんかくめい]]
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[[ko:시민 혁명]]