「シュミットトリガ」の版間の差分

発振回路の説明に、反転出力のことを書くのをわすれていました
(電子回路の基本素子 en:Schmitt trigger6 March 2008, at 18:02などを参考に起稿)
 
(発振回路の説明に、反転出力のことを書くのをわすれていました)
== コンパレータによる構成 ==
[[画像:Opampschmitt_xcircuit.svg|thumb|200px|コンパレータで構成したシュミットトリガ]]
[[画像:Hysteresis_sharp_curve.svg|thumb|200px|ヒステリシスカーブ]]
オットー・シュミットの発明したシュミットトリガ回路は後述するトランジスタで構成するものであったが、現在は[[コンパレータ]]([[オペアンプ]])に正帰還をかけることで実現すること多い。
 
コンパレータは+入力と-入力の電位差を大きく増幅して飽和させたものを出力する。すなわち、+入力が-入力よりも高い電位にあるとき高電位が出力され、+入力が-入力以下の電位であるときには低電位が出力される。
∴ V<sub>in</sub> = V<sub>S</sub>・R<sub>1</sub>/R<sub>2</sub>
に切り替わる。
 
[[画像:Hysteresis_sharp_curve.svg|thumb|200px|ヒステリシスカーブ]]
すなわち、この回路では0Vを中心とする±V<sub>S</sub>(R<sub>1</sub>/R<sub>2</sub>)の範囲内に入力信号がある間は出力を保持するヒステリシス回路となっている。入力電圧と出力電圧の関係を示す右図においては、M = V<sub>S</sub>が論理Hを、-M = -V<sub>S</sub>が論理Lを示し、±T = V<sub>S</sub>(R<sub>1</sub>/R<sub>2</sub>)がしきい値となっている。
[[画像:Opampschmitt_realistic_xcircuit.svg|thumb|200px|より実用的なシュミットトリガ回路]]
実際には右図のように回路の動作を安定させるための素子が付加されることが多い。右図の回路では出力電圧を[[ツェナーダイオード]]で整形制限し、電源電圧の変動に対して強くなるように工夫されている。R<sub>3</sub>はツェナーダイオードに流れ込むコンパレータ出力の電流を制限するためのものであり、R<sub>4</sub>はコンパレータの-入力から漏れ出る電流に対応するものである。
 
論理Lに接地電位以下(負の電圧)を使わずに、接地電位を論理Lとするためには、-入力と出力にオフセット電圧を加えればよい。
シュミットトリガは2個の[[トランジスタ]]と数個の抵抗だけでも作ることができる。
 
NPNトランジスタの基本的な動作として、ベース電圧がエミッタ電圧+0.6V(ベース-エミッタ間のスイッチに必要な電圧)よりも低い場合にはトランジスタはオフ状態となる。つまり、入力INがGNDに近い場合にはTr<sub>1</sub>がオフになり、Tr<sub>2</sub>のベース電圧がVccに近くなるためオンになる。この時、出力OUTの電位はVccをR<sub>2</sub>とR<sub>E</sub>で分圧した値になるが、R<sub>2</sub>をR<sub>E</sub>よりも十分大きいものにしておけばこの電圧はGNDに近い値になる。
 
Tr<sub>1</sub>は、ベース電圧(すなわちIN)が、R<sub>E</sub>に流れる電流による電圧+0.6V(ベース-エミッタ間のスイッチに必要な電圧)6Vよりも高くなるとオンになる。Tr<sub>1</sub>がオンになるとTr<sub>2</sub>のベース電圧が下がるのでTr<sub>2</sub>はオフになって、OUTがほぼVccと同じ電位になる。この時、R<sub>E</sub>にTr<sub>2</sub>から流れ込んでいた電流がなくなるため、Tr<sub>1</sub>のスイッチ電圧は0.6Vに下がる。
 
つまり、出力がLの時はINのしきい値が0.6V+V<sub>RE</sub>で、出力がHの時はINのしきい値が0.6Vになっている。これでヒステリシス動作をすることになる。
 
なお、この回路では、論理Hの出力はほぼ電源電圧(Vcc)になるが、論理Lの出力は接地電圧(0V)にはならない。他の回路に接続するときにはその点に十分注意しなければいけない。実用的には、出力部にトランジスタをもう1つ付け、電源電圧と接地電圧を出力するようにした方がよい。
 
== 発振器としての利用 ==
シュミットトリガは、弛張型の[[発振回路]]として使うことができる。シュミットトリガの出力を論理反転し、抵抗と[[コンデンサ]]による信号遅延回路を通して自身の入力に接続すると、発するのである。高い精度出力部にバッファ用のトランジスタ必要なている都合あれば反転出力になっているシュミットトリガを用いる場合、出力と入力を1本の抵抗で結び、入力と接地線の間にコンデンサを1個入れるだけでよい。
 
[[標準ロジックIC]]ではパッケージングの都合などにより数個の反転シュミットトリガが1つのIC内に入っていることが多い(7414など)。このとき、本来のシュミットトリガとして使わない(余った)部分は、たった2個の外付け部品だけで発回路として使えるので、便利である。
 
== 標準ロジック ==