「幸福の黄色いハンカチ」の版間の差分

削除された内容 追加された内容
MDR-SK (会話 | 投稿記録)
17行目:
車の中で勇作は自分の過去を語り出す。[[スーパーマーケット|スーパー]]のレジ係だった光枝(倍賞千恵子)との出会い、結婚、そして幸せな新婚生活。光枝が妊娠したらしい、ということで喜ぶ勇作。医者に行くという光枝が「もし、妊娠が本当だったら、竿の先に黄色いハンカチをあげておく」という言葉に勇んで仕事に出て行く。竿の先にはためく黄色いハンカチを見つけた勇作は天にでも上る気持ちだった。しかし力仕事をした光枝は[[流産]]してしまう。病院で勇作は、光枝の過去を知ることになる。5年前の流産。絶望した勇作はヤケになり夜の繁華街に繰り出す。絡んできたチンピラ(赤塚真人)との喧嘩で相手を死なせてしまう。刑務所に入った勇作は離婚を決意する。面会に訪れた光枝に勇作は「今ならお前はまだ若いし、その気ならいい男もいるかもしれん」と諭す。不器用な生きかたしかできない、彼流の男の愛情表現だった。
 
勇作は1人で夕張に向かおうとする。勇作は葉書きを出したことを告白する。「もし、まだ1人暮らしで待っててくれるなら・・・黄色いハンカチをぶら下げておいてくれ、それが目印だ、もしそれが下がってなかったら俺はそのまま引返して、2度と夕張には現れないから…」それを聞いた欽也達は一緒に夕張に行くことを決心する。
 
ゆれる男の気持ちと、それを励ます2人。1度は引き返そうとするが朱美の一言で再び夕張に向かう。車は夕張の町に入っていく。勇作はもう外を見ていられない。朱美が景色を説明する。勇作が答える。やがて車は止まり欽也と朱美は外へ出て回りを見まわす。「ほらー、あれ!」叫ぶ朱美。視線の先には何十枚もの黄色いハンカチがたなびいている。力強く勇作の背中を押し出す2人。2人の再会シーンには言葉は要らない。みつめあう2人、仲良く家の中に消えていく。それを見届けた、欽也と朱美は車の中で強く抱き合い、今度は愛情のこもったキスをする。男の純情、そして軽薄さの象徴であった欽也にもやさしい感情が芽生え、初めて朱美をいとおしいと思った。男と女が本当に愛し合い、相手の人生を大切にする、という純な愛を見せつけた作品であった。