「タクソン」の版間の差分

削除された内容 追加された内容
編集の要約なし
R28Bot (会話 | 投稿記録)
m Bot: リダイレクト回避 (WP:BOTREQ)
5行目:
ある生物の集合がタクソンになるかならないかは、分類者の立場によって異なる。特に[[分岐分類学]]では[[側系統群]]をタクソンと認めず、[[単系統群]]のみを認めるために、伝統的分類と食い違うことがある。たとえば、「[[爬虫類]]に属する種の集合」は[[進化分類学]]や[[表形分類学]]の立場ではタクソンと認められるが、爬虫類の系統の中に[[鳥類]]が入るため単系統ではなく側系統になり、分岐分類学の立場ではタクソンにはならない。この場合、爬虫類・鳥類をまとめて「爬虫・鳥区」として分類する方法がある。
 
タクソンが認められたとして、それをどの階級に位置づけるかは本質的には任意である。生物の階級には[[門 (生物分類学)|門]]・[[綱 (生物分類学)|綱]]・[[目 (生物分類学)|目]]・[[科 (生物分類学)|科]]・[[属 (生物分類学)|属]]などがあるが、あるタクソンをどこに置くかに明確な基準はなく、ほとんどの場合に経験的・伝統的に決められる。また、必要に応じて中間の階級を設定することもある。あるタクソンをまとめる際にはその上位の階級名の頭にに上や超をつけ、細分する場合には亜をつけるのがよく見られる。
 
実際的にはまず種が認められなければ分類学ではすべては始まらないことになっている。また、種を記載するためには属名と種小名を決めなければならないので、属も決めなければならない。この二つについてもその実在性に疑問の声はあるが、分類学の手続き上はこの二つのタクソンはその存在が認められていると言っていいだろう。実際には後にその種が実は属程度の内容を含んでいることがわかった、とかいった例も多数あるが。