「存在動詞」の版間の差分

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存在動詞は一般には状態動詞と考えられるが、言語によっては到達動詞(日本語の「なる」)の意味でも用いられる。例えば英語では "I want to be a baseball player. " 「僕は野球選手になりたい」というように、現在は実現していない未来時制や希望・意志の表現に限って become/get と同じ意味で用いられる。同様の用法は他の言語にも見られる。
 
多くの[[ロマンス語]]の存在動詞(主にコピュラとして用いる)には、普遍的/一時的の区別がある。例えばスペイン語やポルトガル語の ser/estar など。これらはラテン語の sum(esse(本来の存在動詞) / sto(stare(立っている)に由来する。現代フランス語ではこの区別はなくなっている。
 
日本語には「ある」/「いる」・「おる」の区別がある。「いる」「おる」は元来、動くものが一時的に「座っている」という意味であるが、一時性よりも[[有生性]](生物・無生物あるいは意志の有無)による区別である。
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==インド・ヨーロッパ語の存在動詞==
インド・ヨーロッパ語の存在動詞はいずれも共通の語に由来する。ただし[[語根]]としては *h<sub>1</sub>es(英語 is, ラテン語 est など)、*b<sup>h</sup>uH(英語 be, ラテン語の未来形・完了形 fu- など)、*wes(英語 was など)、*h<sub>1</sub>er(英語 are など)という別のものを含み、これらは本来は別の意味を持っていたと考えられる。
 
==助動詞的用法==