「宇宙開発競争」の版間の差分

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核兵器運搬手段
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米ソ宇宙開発競争が終了してからの長い間、宇宙開発の進度はゆるやかになったが前進は続いている。アメリカはガガーリンの有人飛行から20年後の[[1981年]][[4月12日]]、初の再利用可能な宇宙往還機、スペースシャトルを打ち上げた。[[1988年]][[11月15日]]にはソ連は初の(そして唯一の)再利用可能な無人往還機、ブランを打ち上げた。その他、日欧を含めて様々な国が探査船、人工衛星、宇宙望遠鏡などを打ち上げている。
 
=== '''日本の対応''' ===
''1950~1980年代までの日本の初・中期の宇宙開発については[[宇宙開発#日本の宇宙開発|日本の宇宙開発]]参照''
日本にはかつて[[日本版スペースシャトル]]計画が存在し(現在も[[スペースプレーン#JAXAのスペースプレーン|スペースプレーン]]という名称で研究が進行中)、商用衛星・ロケットなど実用衛星への参入にも積極的な時期があったが、衛星の国際調達を求める[[日米通商協議]]での日米合意 (事実上、米国からの衛星輸入を義務付けるもの) によって頓挫させられた過去がある。宇宙開発は巨額のコストが掛かる為、国による需要が見込まれなければ、国内の宇宙産業の発展は滞ってしまう。だが、それが真の米国の狙いであったとも言われる。それでも日本の宇宙開発は着々と進んでいる。以下に主だったものを記す
 
それでも、*[[1990年]] - 日本初の宇宙工学実験探査機[[ひてん]]が[[文部省]]の[[宇宙科学研究所]]によって打ち上げられ、衛星探査の為の様々な技術が習得され、孫衛星[[はごろも]]の月軌道投入も事実上、成功した。
 
*[[1998年]]には、 - 日本初の[[火星]]探査機「[[のぞみ (探査機)|のぞみ]]([[PLANET-B]])」が打ち上げられ、軌道投入は断念したものの、日本の宇宙開発に大きな足跡を残した。
 
*[[2003年]]には、 - 小惑星探査を目的に開発された「'''[[はやぶさ (探査機)|はやぶさ]]'''([[MUSES-C]])」が打ち上げられ、[[2010年]]6月の地球帰還に向けた本格巡航運転を開始する準備が進められている(2007年2月から一部機材に不具合が生じている状態)。「はやぶさ」が探査するのは、地球と似た軌道を持ち、日本のロケット開発の父たる故糸川英夫博士にちなんで「[[イトカワ (小惑星)|イトカワ]]」と名付けられた小惑星である。小惑星までイオンエンジンを使った飛行を行い、自律的に小惑星に近づき、その表面から、物質のサンプルを持ち帰ることを目的にしている。
 
*[[2006年]]9月23日 - [[M-Vロケット7号機]]で[[内之浦宇宙空間観測所]]から[[太陽]]観測衛星「[[ひので (人工衛星) |ひので]]([[SOLAR-B]])」(「[[ようこう]]([[SOLAR-A]])」の後継機)が、日本・米国・英国により共同開発され、打ち上げられた。
 
また*[[2007年]]1月 - 日本[[防衛省]]念願の[[偵察衛星]]の4基体制が実現するなど、日本の宇宙開発は着々と進んでいる
 
*[[2007年]]9月14日 - [[月]]探査機「'''[[かぐや|かぐや(SELENE)]]'''」が[[H-IIAロケット]]によって打ち上げられた。
**「かぐや」は、[[アポロ計画]]以来最大規模の本格的な月探査として各国からも注目される、日本初の大型月探査機である。主目的は、月の[[起源]]と[[進化]]の解明、将来の月利用の為の様々な観測などである。「かぐや」は月を周回して観測するが、JAXAは「かぐや」後継機で、月面に着陸船を降下し、無人探査車を走行させる直接探査計画も進めている。早ければ[[2013年]]頃に後継機で探査車を送り込み、[[2018年]]頃に月の岩石のサンプルを地球へ持ち帰る予定になっている。JAXAは2006年に月着陸探査検討チームを作り研究を重ねてきたが、技術は完成に近付きつつある。
 
*[[2010年]]には、 - [[金星]]探査機「[[PLANET-C]]」が打ち上げられる予定。「PLANET-C」は、火星探査機「のぞみ」(PLANET-B)に続く日本による惑星探査計画で、金星の大気の謎を解明することが目的である。
 
また、*[[2013年]] - 日本と欧州(European Space Agency(ESA):([[ESA]]=[[欧州宇宙機関)]])の共同で[[水星]]探査ミッション、「[[BepiColombo]]([[ベピコロンボ]])」計画が進行中である。水星は太陽に近い灼熱環境と軌道投入に要する多大な燃料から周回探査は困難で、過去の探査は米国マリナー10号の3回の通過(1974~1975年)限りだったが、[[2013年]]に打ち上げ、月・地球・金星・水星の[[フライバイ]]と電気推進を用いて6年後の[[2019年]]に水星に到着させる予定である。
 
2007年、超党派の国防族議員が中心になり、'''[[宇宙基本法]]'''(仮称)の議員立法が目指されている。概要は以下の通り。