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[[Image:UV-ontsmetting laminaire-vloeikast.JPG|thumb|right|250px|研究室に設置されたクリーンベンチ。青い光は殺菌灯の紫外線。]]
 
'''クリーンベンチ'''(clean bench, flow bench)とは、[[滅菌生物学]]、[[生化学]]的な研究に用いられる、埃や環境[[微生物]]の混入([[コンタミネーション]])を避けながらを行う([[無菌操作]])ための装置である。周囲からの微生物の混入を避けるため、作業を行う机の上のようなスペースの周囲に壁と天井を設けた、箱のような構造をしており、[[ろ過|濾過]]([[精密ろ過膜|精密濾過]])した空気を作業スペースに吹き付けることで机の上のようなスペースを無埃、無菌の状態に保ものである。
 
== 概説 ==
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#清浄な空気を吹き付け、内部で発生したガスを排気する機能のついたもの。
#さらに、正面上側からも空気を吹き付け、これを下で吸い込むことで内部を遮断する。
#吸い込んだ空気を吹き出す部分にもHEPAフィルターを持ち、内部から出た微生物を外に出さない([[安全キャビネット]])
 
これらの上級の装置は、実験台の上を無菌にするだけでなく、そこで扱われるものが外部に出ることで生じる危険を防ぐためのものである。例えば危険な[[病原体]]を扱う場合には、培養のための無菌操作の必要性と共に、操作者にそれが触れないようにすること、及びそれが外に出ないようにする必要がある。このような場合、作業者に向けて風が当たるタイプの単純なクリーンベンチを使うことは、却って汚染([[バイオハザード]])や感染の危険があるため、安全キャビネットを使用する必要がある。このように、どのようなものを扱うかによって、必要な装置を検討しなければならない。
 
なお、逆に簡易版として、フィルターの組み込まれた屋根と囲いだけの部分からなる構造のものもある。これは既製の机の上に置いて使用する。