「殻模型」の版間の差分

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'''殻模型'''(かくもけい)とは[[核構造]]を記述する[[モデル (自然科学)|モデル]]のひとつである。<!--[[原子]]における[[電子]]の[[殻]]と同様な構造を原子核における[[陽子]]、[[中性子]]についても考えるものである。-->
 
[[原子核]]の周りの電子の運動は、「殻」という概念を通して理解できる。原子核の性質も、この「殻」を通して理解することができる。これは、[[核子]]がポテンシャルの中で一粒子運動をしているという描像が成立することを意味している。しかし、核子間にはたらく[[強い相互作用|核力]]は強い相互作用であるため、[[核子]]の運動が一粒子運動で記述できることは矛盾しているように思える。しかし、[[核子]]が[[フェルミ粒子]]であること、すなわち[[パウリの排他原理|パウリ原理]]がはたらくこと。[[核力]][[核子]]の[[平均自由行程]]にくらべて短いという、短距離力であることからこの矛盾を克服することができる。
 
[[核子]]が他の核子が作る平均的なポテンシャル([[平均場近似|平均場]])の中を一粒子運動をしているという立場から1949年、[[マリア・ゲッパート=メイヤー|ゲッパート=マイヤー]]と[[ヨハネス・ハンス・イェンゼン|イェンセン]]によって[[スピン・軌道力]]を導入したポテンシャルにおける一粒子運動を通して原子核の[[魔法数]]を説明することに成功した。この[[魔法数]]は、まさに電子の「殻」を通して現れる[[希ガス]]の存在に対応する。
 
この殻模型の成功を機に、[[核構造物理学]]という新しい分野を開くことになる。
 
この[[平均場近似]]の概念を発展させたものが、[[集団運動模型]]である。したがって、[[平均場近似]][[集団運動模型]]は、ほぼ同義である。しかし現在、[[シェルモデル]]計算と言えば[[配位混合]]による計算を指すので、用語に注意する必要がある。すなわち、[[平均場近似]][[シェルモデル]]とは物理の内容が異なる。
 
== 関連項目 ==