「固着性」の版間の差分

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「棘皮」の方が一般的だと思うので
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[[動物]]は”'''動く物'''”であるから、固着性の動物は”動かない動物”であり、古くは動物と認められなかった時代もある。それらが動物であると認められるようになったのは、[[比較解剖学]]と無脊椎動物学の発達による。
 
固着性の動物はそれほど珍しい存在ではない。[[海綿動物門]]、[[内肛動物門]]、[[外肛動物門]]などはほぼ全種が固着性である。他にも固着性のものを含む動物門は多い。また、[[皮動物門]]のものは、祖先が固着性で、二次的に移動できるようになったものと考えられている。固着性の動物は、大部分が海産である。
 
固着の仕組みを見ると、完全に一定の位置に固定されて、移動が不可能なものから、多少の移動が可能なものなどさまざまである。[[フジツボ]]は岩の上に完全に固定されている。[[イソギンチャク]]は肉体で吸着しており、移動は可能であるが、通常は時速2cm程度の移動速度しか持たず、好適な場所に定着すれば、固着性と差がない。体が固定されていなくても、棲家が完全に固定されていれば、固着性と見なせる場合もある。たとえば[[ゴカイ]]類においては、[[カンザシゴカイ]]は石灰質の棲管を作り、その棲管は岩の上などに固定されて動けない。体は棲管から抜け出ても死ぬことはないが、移動することも、新たに棲管を作ることもない。ちなみに、[[ケヤリムシ]]では泥を固めた棲管を作るので、作り直しもするし、フサゴカイなどは小石を集めて棲管を作り、虫体はそこから抜け出して移動することもできる。これらは固着性と自由に移動する型との中間的なものである。
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* [[外肛動物門]]:コケムシ類ほぼ全部
* [[内肛動物綱]]:スズコケムシなど、ほぼ全部
* [[腕足動物門]]:[[シャミセンガイ]]など、ほぼ全部
* [[環形動物門]]:多毛類の[[カンザシゴカイ]]など
* [[軟体動物門]]
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: 甲殻綱[[蔓脚類]]:[[フジツボ]]、[[カメノテ]]、エボシガイなどほぼ全部
: [[昆虫綱]]の[[カイガラムシ]]類
* [[皮動物門]]:[[ウミユリ]]類と、[[ナマコ]]のごく一部
* [[半索動物門]]:フサカツギ類
* [[脊索動物門]]:尾索綱の[[ホヤ]]類全部