「ジョン・W・クリスティー」の版間の差分

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== クリスティー式サスペンション ==
クリスティー式[[サスペンション]]は大型の接地転輪の一つ一つを、二重構造の車体側面に収納したコイルスプリングで独立懸架させたものである。(後のアメリカの試作駆逐戦車・T49やT67では車台側面が二重構造ではなく、スプリングがむき出しになっているため、構造がわかり易い。)ストロークが大きく従来のボギー型のリーフスプリング式に比べ路外機動性に優れ、また最後部の接地転輪起動輪が、内蔵されたチェーンで繋いでがり駆動させることで、[[キャタピラ|履帯]]を外している際は路上での高速走行が可能な装輪[[装甲車]]となった。装軌走行中は操縦手の左右のブレーキレバーにより、また装輪走行中は[[ステアリング]]ハンドルを取り付け、先頭の接地転輪を左右に振ることで方向転換を行った。従って装軌走行中に片方の履帯が切断された場合は、左右で操行手段が異なる状態となるため、ま装輪ともに走行に切り替えることできず行動不能となくなる。
 
走行方式の切り替えは一見便利であったが、履帯を付けたり外したりする手間がかかりすぎ不便であり、量産・実戦投入された戦車としては[[BT-2]]、[[BT-5]]、[[BTシリーズ-7]]で採用されたに止まり、続くT-34シリーズや英軍の巡航戦車ではクリスティー式であっても装輪走行はできなくなっている。また、既に大戦前にソ連軍の他の戦車で採用されていたトーションバー式サスペンションの方が路外での機動性や乗り心地により優れており、戦後に開発された量産型戦車でクリスティー式の足回りを持つ物は(英軍のアヴェンジャーやチャリオティア等、大戦中に開発された戦車のシャーシを流用したもの以外には)採用されていない。
 
なお、上部支持転輪が無く大型接地転輪を持つ戦車を全てクリスティー式と誤解する人も多い。例えば上部支持転輪の無い[[T-44|T-43、T-44]]、[[T-54]]/[[T-55|55]]、[[T-62]]はクリスティー式ではなくトーションバー式であり、逆に上部支持転輪のある英軍の[[コメット巡航戦車]]はクリスティー式である。両者は車体側面のコイルスプリングを使っているか、床下のトーショーバースプリングを使っているかで区別される。