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中国のシナ語派の諸言語は、国単位での分布があることや、同系の共通語である[[北京語|普通話]]の存在や、[[漢字]]という共通の[[正書法]]の存在などから、伝統的には[[中国語]]という単一言語とし、各言語を十大[[方言]]もしくは七大方言として扱ってきた。
 
しかし、近年では、[[タイ語|タイ・カダイ語族]]、ミャオ・ヤオ諸語、[[オーストロアジア語族]]、[[オーストロネシア語族]]など近縁の言語集団との対照研究や考古学、人類学などとの学際的研究も進んだ結果、閩語、[[粤語]]、[[呉語]]など、かつて方言とされたものが、口頭言語としては互いに通じないばかりでなく、その違いが基層言語の違いであることも判明し、[[ゲルマン語]]内の相互の違いに匹敵することから、単一言語ではなく、複数言語の集合体と考えるのが一般的になった([[王育徳]]、[[橋本萬太郎]]、[[諏訪哲郎]]、 Oi-kan Yue-Hashimoto, Jerry Norman、Paul K. Benedict など)。そしてこの集合体を漢語諸語(シナ諸語)という名前で呼ぶ場合もある。
 
この中では広義の福建語の、その他の漢語諸語(中国語の方言)との隔たりは大きい。王育徳の研究 (1960) によれば、閩南語アモイ方言の場合では、スワデッシュの基礎単語200語で比較した場合、北京語との類似性(同源語)は 48.9% に過ぎず、これはドイツ語と英語の 58.5% よりも少ない、つまり遠い。また呉語蘇州話とでは 51.40% 、広東語とでは 55.31% 、比較的近い客家語とでも 58.65% しか類似性はない。中華人民共和国の言語学者の研究(鄧曉華、李如龍、倪大白など)でも、漢語が単一の言語ではなく、特に広義の福建語がその中でも特異な性質を持っていることが指摘されている。
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*大田土語、尤渓土語 - 大田、尤渓。上記5方言に囲まれた山間地域で、分類が困難。
*[[ビンカン語|閩贛方言]] - 邵武、光沢、建寧、泰寧。[[江西省]]の[[カン語|贛語]]との混合方言。さらに、順昌、将楽、明渓は、閩、贛、客家の三方言が混合した過渡的方言とされる。
 
福建省以外でも、閩南方言に属する方言として、広東省の東部沿岸で話される[[潮州語]]、海南省で話される[[海南語]](広東省西南部の雷州方言はこれに近い)、浙江省南部で話される浙南閩語がある。また、閩東方言に属し、浙江省南部で話される蛮講などがある。