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{{Otheruses|ベクトル解析における発散|数列や点列の発散|極限}}
[[ベクトル解析]]における'''発散'''(はっさん、
▲[[ベクトル解析]]における'''発散'''(はっさん、ダイバージェンス、divergence、'''湧出'''、'''湧出量'''とも。)とは、[[ベクトル場]]の各点における量の変化の傾向を記述する[[スカラー場]]のこと、あるいはそのスカラー場を与える[[微分作用素]]のことである。
例えば、三次元空間のベクトル場である[[流体]]や[[電磁場]]の発散は、場が物理的に外部にどれだけ流れ出ている、あるいは流れ込んでいるかをあらわす。空間内の各点において、発散の値が正ならば湧出している様子を、負ならば流入している様子を見てとることができる。
== 定義 ==
[[直交座標系]]において、[[ベクトル]][[場]] '''A''' = (''A''<sub>1</sub>, ''A''<sub>2</sub>, ..., ''A''<sub>''n''</sub>) の、点 (''p''<sub>1</sub>, ''p''<sub>2</sub>, ..., ''p''<sub>''n''</sub>)
における発散、湧出量とは[[スカラー]]
:<math>
{\partial A_1 \over \partial x_1}(p_1,\ldots,p_n) +
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{\partial A_n \over \partial x_n}(p_1,\ldots,p_n)
</math>
のことである。さらに ''p'' を動かして得られる次のスカラー場、
:<math>
{\partial A_1 \over {\partial x_1} } +
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{\partial A_n \over {\partial x_n} }
</math>
を、ベクトル場 '''A''' の'''ダイバージェンス'''、'''発散'''あるいは'''湧出'''
▲を、ベクトル場 '''A''' の'''ダイバージェンス'''、'''発散'''あるいは'''湧出'''(ゆうしゅつ、わきだし)といい、div '''A''', ∇ · '''A''' などとあらわす(· は[[ドット積]]を、∇ は[[ナブラ]]を参照)。すなわち、
:<math> \mathrm{div\,} \mathbf{A} =
\nabla \cdot \mathbf{A} =
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</math>
== 性質 ==
* div は線型作用素である。
* スカラー場 ψ とベクトル場 '''A''' について、次の積の法則が成り立つ:
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*:div('''A''' × '''B''') = (rot '''A''')· '''B''' - '''A''' ·(rot '''B''')
ただし、ψ'''A''' は ψ'''A'''(''p'') = ψ(''p'')'''A'''(''p'') なるベクトル場、ψ(div '''A''') も同様である。また、× は[[外積]]、grad は[[勾配]]で rot は[[回転 (数学)|回転]]である。
== 関連項目 ==
*[[数学]]
*[[物理学]]
*[[勾配]]
*[[回転 (数学)]]
*[[発散定理]]
[[Category:
[[Category:数学に関する記事]]
[[bg:Дивергенция (математика)]]
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