「新版大岡政談 (1928年の日活の映画)」の版間の差分

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主演の[[大河内伝次郎]]の体当たりの演技が好評で、立ち回りの撮影の際に勢いあまって顔から地面に突っ込んでしまうほどであった。以降左膳は大河内の十八番となる。当時、この作品は日活の大河内のほか、[[マキノ・プロダクション|マキノ]]が嵐長三郎([[嵐寛寿郎]])、[[東亜キネマ|東亜]]が[[團徳麿]]と3社競作であったが、日活の一人勝ちであった。本作では大河内に丹下左膳と大岡越前守の二役を演じさせ、グロテスクなメーキャップをした左膳と立役風の越前守とを対比させている。東亜版では 團徳麿が左膳と刀鍛冶の得印、悪役の豆太郎の三役を演じている。
 
お藤役の伏見直江も熱演であった。ラスト近くの屋根を飛び移るシーンでは乱れた裾から白い太ももが見え隠れしたため、大勢の男性が見に押しかけ、中には銀幕の最前列に陣取って下からのぞき「見えない。」と大騒ぎであった。伏見は「忠治旅日記」をはじめ伊藤作品によく大河内と共演したが、一時は大河内と結婚話もあったほど仲が良かった。
 
残念ながらフィルムは失われ断片しか残されていないが、それでも熱気あふれる画面は今も高く評価されている。