「ゲンセンカン主人」の版間の差分

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(→‎舞台となった町: 大滝屋旅館について。)
 
==概要==
[[夢]]の世界を描いた『[[ねじ式]]』に対して、本作は[[前世]]や[[因果]]、[[輪廻]]など[[仏教]]的なモチーフを前面に押し出した、一種の恐怖漫画であり幻想漫画でもあり全体にほの暗い色調に貫かれている。また、極めて日本的な[[物語]]を描きながら、つげがかつて愛読した[[エドガー・アラン・ポー|エドガー・アラン・ポオ]]の影響をも垣間見うかがわせる不思議な味わいを持っている。
 
本作の[[主人公]]は、つげ義春の自画像に近いリアルな劇画風キャラクターとして描かれるが、劇画的なキャラクターを自身のタッチで描くのは馴れていなかったためか、あるいは意図的であるかは不明だが、主人公のキャラクターはコマによって左右非対称になったり、表情が変わったりと目まぐるしい変化を見せる。しかし、その変化はかえってこの作品のテーマである自己否定の不安感を際立たせる結果となった。この人物造形は以後、『[[やなぎ屋主人]]』や『[[退屈な部屋]]』など作者をモデルにしたと思われる[[キャラクター]]へと受け継がれていくこととなる。
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