「ポールトレーラー」の版間の差分

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積載物を車体構造の一部とすることで完成するトレーラーである。あらゆる長尺積載物に対応するために、積載全長を車両制限令の範囲内で容易に変更できる(それを超える場合には、出発地の警察署長の許可が必要になる)。
===トラクタ部分===
ポールトラクターは荷台を備えるため、一見普通のトラックだが、フルエアブレーキになっていて後部にエアジャンパ栓と電気栓と、ピントルフック式またはベルマウス式の連結器を備えている。また、同クラスのトラックよりも高馬力のエンジンと大型のラジエターを載せていることが特徴。フルトラクターとの構造上の違いは、荷台上にターンテーブルがあるかどうか。後軸前方に[[ターンテーブル]]を持ち、ここが実質の荷台で連結部分
車体構成は平ボデーのフルトラクタに類似するが、後軸前方に[[ターンテーブル]]を持ち、ここが実質の荷台で連結部分になる。この連結部は切り離しできず、荷物を降ろすことが切り離すことになる。フルトラクタと同じ連結器のピントルフックは、積載時にはステアリングのために伸縮するドローバーと連結するので、前後荷重はかからない。回送時にはフルトラクタと同様これで直接牽引していく。2つの連結器を備えるところが、ほかのトラクタと大きく異なる部分。
===トレーラー部分===
車両中央に積載物を受け止める為の[[ターンテーブル]]が装備され、車軸前方には伸縮式のステアリングドローバーを持つ。このドローバーをポールトラクタ後部のピントルフックに接続することで、台車を逆位相させて外側に走らせ、内輪差を減少させている。内輪差の抑制具合は、トラクタのオーバーハング長、トレーラーのステアリングドローバーの長さで決まる。トラクタのオーバーハング長よりも、トレーラーのステアリングドローバーを短くするとオーバーステアとなり、ポールトレーラーが外側車線にはみ出すことになる。加えて積載物のオーバーハングを長くとってしまうと、積載物が大きく対向車線にはみ出す場合がある。ターンテーブルの固定位置が走行中の安全を大きく左右する。
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二軸車が大体数を占めるが、一部に三軸や一軸の車両も存在する。
[[エンジン]]を搭載し、油圧で後軸を操舵する機能を持つ車両も存在する。
=== 回送時の形態 ===
空車時はトラクターの後ろに縮めて固定したステアリングドローバーで連結され、とても短いフルトレーラーのような形態になる。
一部のステアリングドローバーを装備していない車両は、空車時にはポールトラクターに積載して回送する。
==その他==
尚、現在は自動車ブレーキ規制への適合が難しい為、殆ど製造されていない。
==参考書籍==
 
*「トラクター&トレーラーの構造」GP企画センター編 グランプリ出版 ISBN4-87687-210-4 2000年4月10日発行
==関連項目==
*[[牽引自動車]]