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[[兵庫県]]に生れ、[[東京帝国大学]]卒業後、大阪府[[大阪高等女子専門学校]]教授を経て、1947年、[[北海道大学]]教授。その後[[関西大学]]教授。
 
明治期の[[正岡子規]]以来、『[[万葉集]]』を高く評価し、『[[古今和歌集]]』『[[新古今和歌集]]』を低く見る風潮に抵抗し、[[鎌倉幕府]]の下で逼塞していたとされる中世の宮廷に、平安朝以来の和歌を中心とする文学伝統があることを説いた『中世の文学伝統』が主著で、昭和初年、風巻による中世文芸の見直しにより、文壇にも[[谷崎潤一郎]]の「吉野葛」のような中世ものが流行をみた。[[保田與重郎]]『後鳥羽院』などもあり、南朝を[[吉野朝]]と呼ぶ南朝正統論と相まって、昭和戦前の文化全体に与えた影響は大きい。『風巻景次郎全集』全10巻(桜楓社、1969-71年)がある。
 
古今、新古今の見直しは、戦後、[[大岡信]]、[[梅原猛]]らによって引き継がれている。[[埴谷雄高]]の吉祥寺の家の近所の親しい人の姪が春子夫人であったのが縁で親交があった。
 
== 著書 ==
*新古今時代 人文書院 1936
*文学の発生 子文書房 1940
*中世の文学伝統 和歌文学論 日本放送出版協会 1940 のち岩波文庫
*日本文学史の構想 昭森社 1942
*海道東征註 靖文社 1943
*[[西行]] 建設社、1947
*日本文学史ノート 第1-3 角川新書 1948
*[[源氏物語]] 福村書店 1952 (国語と文学の教室)
*日本文学史の周辺 塙書房 1953
*谷崎潤一郎の文学 [[吉田精一]]共編 塙書房 1954
*日本神話物語 日本少年少女古典文学全集 弘文堂 1957
*作品を中心とした日本文学史(編)角川書店 1960
*日本文学史の研究 角川書店 1961
*西行と兼好 角川選書 1969
== 関連項目 ==
*[[北海道足寄高等学校]]