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黒麹は[[アワモリコウジカビ]]で広く知られているように、元は[[沖縄県|沖縄]]で[[泡盛]]の醸造に用いられてきた[[コウジカビ]]である。[[クエン酸]]発酵が盛んで、もろみを[[水素イオン指数|pH]]3程度の比較的強い酸性に保つことができる。したがって、発酵途中での雑菌の繁殖を防ぐ効果があり、比較的気温の高い地方でのアルコール醸造に適している。
 
この黒麹が九州地方の焼酎生産に広まったのは、1910年頃[[河内源一郎]]が泡盛の黒麹を元に「河内黒麹菌」(学名:アスペルギルス・アワモリ・ワァル・カワチ)を培養し、鹿児島の焼酎業者を技術指導した事による。それまで黄麹を用いて生産していた鹿児島の焼酎は、この黒麹を用いることで歩止まりを劇的に向上させた。ただ黒麹には、1.温度管理が難しいこと、2.その胞子が持つ黒色色素が作業場を汚すこと、という難点もある。後1924年に河内源一郎は黒麹の様々な問題を解決した白麹を発見する。しかし発見当時はすでに黒麹による醸造が既に定着していたため劇的な置き換わりは起きなかった。しかし、1970~1980年頃にはほとんどの焼酎生産現場で白麹が用いられるようになっていた。ただ、黒麹がもつ様々な問題は、製造技術の向上(特に温度管理)によって克服できるようになり、黒麹が持つ独特のコク、甘味などをもとめ、2008年現在では再び黒麹が使用された焼酎がいくつも出回るようになっている。
 
== 麹に含まれる酵素 ==