「2007年の韓国シリーズ」の版間の差分

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リオスとケニー・レイボーンの対決で幕を開けたシリーズは、レイボーンが6回2失点と比較的に好投しながらも、相手のリオスがSKの打線を完封し、斗山の先勝で始まった。続く第2戦でも斗山の打線がSK先発の蔡秉龍(チェ・ビョンヨン)を攻略して先発のランデルを援護。敵地で行われた2戦をものにして、斗山がそのまま一気に優勝まで貫くかと思われた。
 
それまで24回行われた韓国シリーズで先に2敗をしたチームが逆転優勝をした前歴がなかったこと<ref>ただし、1993年はヘテ・タイガースが1勝2敗1分けから、2003年は現代ユニコーンズが1勝2敗から逆転優勝している。</ref><ref>メジャーリーグでは、1986年のニューヨーク・メッツや1996年のニューヨーク・ヤンキースなどが先に2敗をしながら逆転優勝を果たしている。また日本でも、1980年の広島カープや2000年の読売ジャイアンツなどで実例があるほか、1986年の西武ライオンズなど0勝3敗からの逆転優勝もあった。ただし、韓国プロ野球では3連敗の後4連勝の記録はなく、2000年斗山ベアーズが現代ユニコーンズ相手に3連敗の後3連勝でシリーズを第7戦まで持ち込んだが、最終戦で敗れたことがある。</ref>、そして第3戦から斗山の本拠地で行われることから、斗山の優勝はほぼ確実に見えた。が、第3戦でSK投手陣の内角をえぐる投球に敏感になった斗山の選手たちが興奮。両チームの選手がベンチを出て乱闘寸前まで行く騒ぎを起こすと、これが逆にSKの選手たちの奮い立たせるきっかけを与えてしまった。
 
結局、第3戦はSKが9対1の楽勝でシリーズを1勝2敗に持ち込むと、第4戦では22勝のエース、リオスを中3日で出した斗山に対してSKの金星根監督は公式戦3勝7敗の高卒ルーキー、[[金廣鉉]](キム・グァンヒョン)を予告先発に指名する度肝を抜く大胆な采配を見せた。誰もがリオスを避けて自軍の投手陣を温存するため作った捨てゲームであり、かと言って負ければ王手をかけられる試合に高卒ルーキーを先発させたことに疑問を示したが、金廣鉉は見事7回2/3を被安打1、無失点で投げぬけると、打線の方は中3日の登板で疲れ気味だった相手先発リオスを2本のホームランで撃沈させ、4対0で快勝。誰も予想できなかった大番狂わせを演出して、シリーズを2勝2敗のタイに持ち込んだ。