「つる植物」の版間の差分

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江口磐世☆ (会話 | 投稿記録)
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[[画像:Asagao.JPG|thumb|250px|right|つる植物のひとつ、[[アサガオ]]]]
 
'''つる植物'''( - つるしょくぶつ、'''蔓植物'''、[[英語|英]]:climbing plant)とは、自らの力で体を支えるのではなく、他の樹木に支えにすることで高いところへ茎を伸ばす植物のことである。'''蔓草'''(つるくさ、まんそう)、'''葛'''(かずら、蔓)などともいう。
 
== 一般的特徴 ==
植物は、すべて[[光合成]]によって栄養を得る。そのため、複数の植物が一緒に暮らした場合、背の高くなるものが有利である。したがって、環境条件のよいところであれば、[[樹木]]が上を覆い、背の低い植物は、その層を通り抜けるわずかな光だけで生活することになる。しかし、背を高くするには、たとえば樹木の形を取らなければならず、そのためには体を支える[[組織 (生物学)|組織]]に多くを投資しなければならない。これに対して、つる植物であれば、背の高くなる植物に支えられることで高く伸びるので、自らが支持のための組織に投資する量が少なくてすむ。草地であっても、つる植物は他の植物の上を覆って、広い範囲を占めることが可能になる。
 
つる植物には、[[草本]](草本性つる植物 (vine) )も[[木本植物|木本]](木本性つる植物 (liana) )もある。り、木本になるつる植物のことを'''藤本'''という場合もある。
 
つる植物は、特に温暖な地方に多く、さまざまな種が高木層まで伸び上がって生活している。茎は伸びるだけで太く丈夫にしなくてよいから成長は早い。しかし、支えてもらっている木が倒れると自分も倒れてしまう。その場合、地上に倒れたつるの先は、あらためて上を目指すことになる。したがって、寿命の長い種の場合、樹冠まで伸び上がり、落ちてきてからあらためて上に登りを繰り返すと、つるの長さは樹木の高さをはるかに越える場合が当然出てくる。
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:巻き付くために特に分化した紐状の構造。それを他のものに巻き付けることで植物体を固定する。巻き鬚は単独のものも、枝分かれしたものもある。[[エンドウ]]では巻き鬚は葉の先端にあり、葉の一部が変化したものと考えられる。トウツルモドキでは、葉先が伸びて巻き鬚の機能をもつようになっている。[[ウツボカズラ]]は、葉先からツルが伸び、先端に捕虫のうを持つが、このつるが巻き鬚の働きもかねている。[[ブドウ]]類の巻き鬚は葉の基部から出て、葉と対生する。[[サルトリイバラ]]類では、たく葉の先端が伸びて巻き鬚になっている。
:巻きひげは、何かに触れるとその先端で巻きつくと同時に、より基部に近い位置で、螺旋状にねじれを生じて、植物体を引き寄せる。螺旋状になった巻きひげは、ばねのように働いて緩やかに植物体を固定する役割を果たす。ちなみに、この螺旋をよく見ると、途中で向きが反転している。ひっぱられた場合も、この形であれば、ねじれてちぎれることが少ない。
 
 
*刺・鉤
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*[[ラン科]]・[[タカツルラン]]・[[バニラ]]
 
== 関連項目 ==
*[[茎]]
*[[右巻き、左巻き]]
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*[[沼田真]](1972)「植物たちの生」:岩波新書
 
[[Category{{DEFAULTSORT:植物|つるしよくふつ]]}}
[[Category:つる植物|*]]