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佐川幸義の弟子にあたる吉丸慶雪によれば、合気とは屈筋の緊張を伴わない'''伸筋の力'''を使って相手を倒す技術である。彼は合気を「相手に掴まれたとき、掴まれたままその接点を利用して、純粋張力(呼吸力)を用い相手を崩すこと」であると定義する。
 
佐川幸義に師事した物理学者[[保江邦夫]](専門は量子脳力学)によれば、合気は「自分の神経システムに発生させた'''神経電気'''微弱帯電'''として利用することで、敵の神経システムの機能を停止させ筋肉組織に力が入らなくさせる」ことをからくりとする武道の究極奥義である。尚、その神経電気は精神的内面を無の境地にもってゆくことで前頭葉運動野における意識的精神活動を小脳における無意識的神経活動に限りなく同調させた結果として生じるシンクロ現象だという。ただしこの[[生体電流]]の作用や[[帯電]]現象といった説明では、[[電気]]が伝達されない非接触の相手に対しても[[気]]の作用が働いて、技を受けた側の人物の意思に反して体が反応するケース、たとえば[[遠当て]]などの現象を説明できない点などが指摘されている。師である佐川幸義の説明と原理の説明内容があまりにも乖離している点なども、不自然と指摘されている。
 
[[岡本正剛]]は合気の原理として'''円運動'''・'''呼吸'''・'''反射'''という三つを挙げている。円や螺旋の動きで相手の中心を崩し、自由を奪う。ただしこの円運動ははっきり外から見える運動とは限らず、上級者になると身体内部で処理される。円運動で相手の人体の反射をひきおこし''虚の状態''を作り出す。そこから相手の重心を崩す。この動きの中に呼吸の力を用いることによって合気は威力が引き出される。
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更にここに心の問題(無になること)とその場に最も相応しいリズムを加えることで'''呼吸力'''が生まれる。呼吸力によって相手は抵抗力を失い、協力するような状態に導かれる。
 
以上のように、合気の定義や解釈、その原理の説明は、指導者によってあまりにも相違点が多すぎるため、統一的な見解が存在せず、どの説が正しいか判然としないように見えることから、合気の存在そのものが疑問視される向きもある。何人かの科学者が、原理の解明を試みようと試みたケースもあるが、定説とみなされるまでには至っておらず、[[未科学]]に分類すべきとの声もある。ただし、合気が力を抜くことで使えるようになること、全身の協調が必要なこと、[[呼吸法]]によって養われること、といった基礎訓練に関する部分については、ほとんどの指導者の間で見解が一致しているため、なんらかの科学的な説明が可能な要素があると見るむきもある。
 
===合気の真偽===