「木星型惑星」の版間の差分

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{{太陽系の惑星の分類|fontsize=small}}
[[Image:Gas Giant Interiors.jpg|right|300px|thumb|'''木星型惑星の直径と内部構造の比較''' 木星型惑星は、構造から2つに大別できる。木星(左)は中心に地球ほどの大きさをもつ岩石や氷からなるコア(茶)があり、その外側を金属水素(藍色)が取り巻く。大気に相当するのは水素ガス(灰色)である。土星は木星よりやや小ぶりながら構造はほぼ同じである。ところが天王星ではコアのすぐ外側に水、アンモニア、メタンの3種類が混合した氷からなる[[マントル]]があり、その外側を水素、ヘリウム、メタンの混合ガスが覆う。全体積に占めるガス成分の割合も木星などと比べて少ない。海王星(右)もほぼ同じ構造。右上は同縮尺で描いた地球]]
 
'''木星型惑星'''(もくせいがたわくせい)とは、[[惑星]]を分類する場合の、[[木星]]と類似の惑星の総称。
 
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木星型惑星は主成分がガスで出来ており、[[密度]]は小さく、大きさが巨大である。[[地球型惑星]]のような固い地表はなく、中心部に近付くに従い、惑星を構成する水素ガスが圧力によって液状化し、さらに深くなるにつれ、水素は液体金属状態になっているものと考えられている。金属水素の層よりも下には[[地球]]の10倍程度の質量を持った、[[岩石]]や[[金属]]、[[氷]]物質などでできた中心核が存在するものと想定されている。また多くの惑星で[[環 (天体)|環]]を持ち、[[衛星]]をたくさん従えている場合が多い。
 
また、その巨大さに由来する強い[[重力]]を持ち、これによって[[惑星]]部太陽系への彗星の侵入を阻止している側面が指摘されている。この説は木星への[[シューメーカー・レヴィ第9彗星]]衝突が如実に示しており、この特性により、地球への致命的な彗星衝突が回避され、生命が長期間生存し進化できたという説もある。
この説において、木星や土星のように[[ハビタブルゾーン]]の外側に離心率の小さな軌道を持つ木星型惑星は[[グッド・ジュピター]]と呼ばれる。
 
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現在の[[小惑星帯]]より太陽に近い領域では、[[岩石]]や[[金属]]を主成分とした[[微惑星]]が衝突と合体を繰り返し、[[地球型惑星]]が形成された。一方、小惑星帯よりも遠い領域では、太陽からの距離が遠いため放射による太陽からのエネルギー輸送量が少なく、温度が低いため、水や[[一酸化炭素]]、[[二酸化炭素]]、[[メタン]]などが凍った。これらは岩石や金属の総量を上回ったため、この領域の微惑星は氷が主成分となった。その結果、材料物質が増えることとなり、より大きな[[原始惑星]]コアが形成されることとなった。
 
原始惑星コアはその重力によって、周囲の[[原始太陽系系円盤]]のガスを[[大気]]として引き寄せる。原始惑星コアの[[質量]]が地球質量の10倍程度を超えないうちは、大気はそれ自身の圧力に支えられて安定に存在している。やがて原始惑星コアの[[質量]]が地球質量の10倍ほどになると、大気が崩壊し始め、惑星の材料として付け加わるようになる。こうなると原始惑星コアは際限なく周囲のガスを取り込み、加速度的にその大きさを増していく。こうして、地球質量の300倍以上の原始木星ができた。
 
現在の木星は、形成時からの収縮が依然として続いていると考えられており、主として解放された重力エネルギーが原因となって、太陽から受ける放射エネルギーよりも多くのエネルギーを放出している。
 
惑星形成については、[[太陽系#太陽系の起源と進化|太陽系の起源形成と進化]](「[[太陽系]]」の1項目)も参照されたい。
 
== 関連項目 ==