「文化観光部2000年式」の版間の差分

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一般には、マッキューン=ライシャワー式や、それに近い方式が用いられてきた。ハングルは表音文字だが、朝鮮語の正書法の特性上、綴りと発音の間には複雑な対応規則がある。マッキューン=ライシャワー式は、ハングルの転写ではなく、厳密ではないが、発音を考慮した表記となっているため、英語話者に親しみやすい。しかし、マッキューン=ライシャワー式で用いられる記号([[ブレーヴェ]]や[[アポストロフィー]]等)が、しばしば省略され混乱をまねくという、中国語の[[ウェード式]]と同様の問題がある。そのため、正確な運用がされず1987年以前に用いられていた表記法と混用されていた。また、韓国語では音韻的区別のない有声・無声音を書き分けるので、訓練を受けていない韓国人には難しいという不満もあった。このため1987年以前に用いられていた方式を基に定められたのがこの表記法である。
 
この表記法は、マッキューン=ライシャワー式と同様、ハングルの忠実な転写ではない。従って、ローマ字表記から機械的に元のハングル綴りを復元することはできない。マッキューン=ライシャワー式と比べると、ブレーヴェを廃し、記号の使用を限定している。また、子音の規則も単純化している。マッキューン=ライシャワー式が、英語話者に親しみやすいように、有気・無気の対立にくわえて、有声・無声も識別しているのに対し、この方式は、音節頭の無気音をG, B, J、有気音をK, P, CHと機械的に書き分ける。また、"<font lang="{{Lang|ko">|</font>}}"は、shi([[X-SAMPA]]:/Si/)と発音されるが、韓国語の音韻体系に従ってsiと表記する。このように、韓国語を知らない外国人を戸惑わせる点が少なくない。このように、英語話者に不親切な方式だが、かといって、音声学的にも音韻論的にも韓国語の発音を忠実に反映したものではない折衷方式である。
 
これについて、この方式の擁護者は、[[中国語]]の[[ローマ字]]表記法においても、[[ピンイン]]表記は欧米人に理解できないという批判が長く続いたが、現在では[[英語]]でもピンイン表記が採用されていることを例にあげ、このような問題は、別言語を転写する場合には必ず起こりうることであって、韓国語のローマ字表記が完全に定着するためにはさらに時日が必要だろうと主張している。