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サールによれば、胃が胃液を分泌したり、植物が光合成を行ったりするように、脳の生物学的な条件によって意識が生み出される。このような立場は、生物学的自然主義(biological naturalism)と呼ばれることがある。
 
その一方でサールは、心と身体は相互排他的なレヴェルで存在しているとする[[心身問題|心身二元論]]を、非科学的な立場だとしてしりぞける。さらに、心的なものと物理的なものとを相互排他的であると考えてきた伝統に対してサールは批判的であり、意識という心的なものは脳の物理的なプロセスによって産出されることは明らかなことであって、心的/物理的というようなカテゴリーはもはや廃棄すべきだと考えている。その一方では、脳と意識の関係を科学的に解明するにあたっては、意識のもつ存在論的で還元不可能な性質(存在論的主観性)を取り残さないことの必要性をサールは強調する。意識は、統一された場(unified field)であるという性質を持つことを指摘したうえで、サールは神経科学に対し、[[NCC]](意識のニューロン的相関物)を見つける上で、ニューロンの活動を個別に調査して徐々に意識へと迫るという、通常採用されるビルディングブロック的なアプローチよりも、意識する状態にある脳と無意識の状態の脳の差異を比較する統一場的アプローチ(unified-field approach)のほうが、より効率的に意識の謎へ接近できるとして推奨している。
 
==社会的現実==