「皇位継承問題」の版間の差分

 
===直系優先か男子優先か===
女系天皇は容認しないが、男系の女性天皇のみを容認した場合、直系優先か男子優先かが問題となる。皇位継承順位を直系優先とした場合、現在の皇室の構成においては[[愛子内親王|敬宮愛子内親王]]が[[徳仁親王|皇太子徳仁親王]]に次ぐ第2位となり、中継ぎの必要がないにも拘らず[[秋篠宮文仁親王]]より先に即位することとなる。一方皇位継承順位を男子優先とした場合は、[[徳仁親王|皇太子徳仁親王]]から[[秋篠宮文仁親王]]へと兄弟継承となり、皇族女子が不必要な中継ぎ即位を迫られる事態は避けられる。ただ、男子優先の継承は[[イギリス王室]]を始めいくつかの例があるが、たとえばイギリスの[[ジョージ6世 (イギリス王)|ジョージ6世]]から、弟の[[ヘンリー (グロスター公)|ヘンリー]]ではなく娘の[[エリザベス2世 (イギリス女王)|エリザベス2世]]に王位が継承されたように、弟よりも娘を優先するのが諸外国では一般的であるのに対し、日本で議論されている男子優先は、娘 ([[愛子内親王|敬宮愛子内親王]])よりも弟 ([[秋篠宮文仁親王]])を優先するものであり、独特であまり前例のないものである事に注意せねばならない。[[皇室典範に関する有識者会議]]では、諸外国で一般的な男子優先継承を「兄弟姉妹間男子優先」と定義している。“日本版男子優先”は、皇族の中の男性だけで皇位を継承し、男性がいなくなった場合にはじめて女性の皇位継承をスタートさせる方式であるため、天皇と皇族女子との親等が複雑に入れ替わることや、継承順に解釈が分かれたり、また継承の度に継承順が大幅に書き換わる可能性など、難しい問題も抱えている。例えば想定される男子優先継承順位の場合(本項の章「[[皇位継承問題 (平成)#皇位継承順位|皇位継承順位]]」を参照、7位の[[桂宮宜仁親王]]から、父の兄のひ孫という、6親等離れた[[愛子内親王|敬宮愛子内親王]]に皇位がジャンプすることになっている。さらに実際に2位の[[秋篠宮文仁親王]]が皇位を継承した場合は、兄の娘で、それまで継承順が上位であった[[愛子内親王|敬宮愛子内親王]]と、実の娘で、それまで継承順が愛子内親王の下位にいた[[眞子内親王]]の、どちらが継承順の上位になるのかが明らかではない。眞子内親王が上位に来るとすれば、継承順が継承の度に書き換わる事になり、王位継承法としては異例で、問題を抱えたシステムになる。さらに、「日本版男子優先」・「兄弟姉妹男子優先」の共通の問題として、[[秋篠宮家]]のように女子が先に生まれ、男子が遅く生まれたケースでは、皇族女子の教育方針が定まらない、変更されるという事態が想定される。
 
古代中国の[[呉 (春秋)|呉]]では、王位を長子から第2子、第3子、そして長子の子ではなく第3子の子へと継承させたため、王位をめぐって骨肉の争いが生じたという故事がある(別項「[[闔閭]]」を参照)。ただし第3子の次に長子の子を擁立していたとしても、第3子の子がこれを不満に王位を狙った可能性は否定できない。この故事を単純に現代へ当て嵌めることはできないが、いずれにせよ皇位継承順位は明快で万人が納得できるものであることが望ましく、男系維持のままの女性天皇容認には少なからず課題が残されている。
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