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== 運動失調 ==
運動失調 ataxiaとは、語源的に a + taxia (motion disturbance) "動作の障害"という意味であり、主に、四肢、体幹の動作の調節障害を指す。転じて、出力系一般の調節障害を指す場合もある。感覚機能に対して、失調という用語を使用する場合があるが、それは誤りである。我々は、縄跳びを跳ぶときのような拮抗した動きを反復して行うことができ、目的のとことろにまっすぐに手を伸ばすことができ、テレビを見ながらコーヒーを飲む事が出来るのは調節機能があるからと考えられている。
 
運動失調とは、一般に、四肢、体幹の随意運動を調節する機能が障害された状態を指す。その調節神経学で協調運動障害といい時間的、空間的、原則としては筋学的調節で低下は伴わない。[[麻痺]]がれば運動障害がおこるのは当たり前だからである。協調運動最も関与しているのは小脳によって行わと考えらている。同じ[[錐体外路]]である[[大脳基底核]]ため我々障害で、縄跳びを跳ぶときのような拮抗したきを反復して行う失調も起りえるでき目的不随意運動とことろにまっすぐに手を伸ばす方が目立つことができ、テレビを見ながらコーヒーを飲む事が出来る多い
 
病院を受診する場合の主訴としては「立てない」「歩けない」「まっすぐに歩こうとしても偏ってしまう」といった起立、歩行困難で受診される場合が多い。起立、歩行困難の原因としては運動麻痺、平衡障害、運動失調、歩行障害、骨折、心因性の場合がある。[[めまい]]、麻痺が認めなければ運動失調によるものと考えることができる。
 
=== 運動失調の原因 ===
運動失調は全身性疾患または神経疾患によって起こりえる。全身疾患としては過労、ビタミン欠乏、起立性低血圧が知られている。神経疾患としては、小脳障害、前庭障害、脊髄後索障害、末梢神経障害の可能性がある。[[小脳]]障害であれば[[小脳徴候]]、[[前庭]]障害ならば内耳症状や[[眼振]]、脊髄[[後索]]障害ならばロンベルグ徴候などで診断をすることができる。
筋力が十分であるのにバランスが取れず歩けない状態や、コーヒーカップを口元に静かに正確に持っていく事が出来ない状態は、小脳機能の障害または、末梢神経障害、特に深部知覚障害により来たす事が多い。
 
失調診察手順呼ばれる運動障害してはまず、主に[[小脳ロンベルグ徴候]]の障害によって発症し、その場合、特にを調べる。ロンベルグ徴候陰性ならば'''小脳性運動失調'''(小脳失調)と呼ばれである。疾患としては小脳[[梗塞]]などが代表的であるまたロンベルグ徴候陽性ならば深部([[固有覚]])の障害は主に固有を調べる。深部感障害がなければ、前庭障害伝導路可能性高い。深部感覚障害があれば表在感覚障害を調べ[[脊髄|。表在覚障害がなければ脊髄後索]]の病変で起こり、障害と考えられる。これは'''感覚性運動失調'''と呼ばれる。感覚が失調をきたすのではなく、あくまで感覚が原因で運動失調をきたすことであり、注意を要する。表在覚の障害もあれば、末梢神経障害である。
 
== 歩行障害 ==
失調と呼ばれる運動障害は、主に[[小脳]]の障害によって発症し、その場合、特に'''小脳性運動失調'''(小脳失調)と呼ばれる。疾患としては小脳[[梗塞]]などが代表的。また深部知覚([[固有覚]])の障害は主に固有覚の伝導路が通る[[脊髄|脊髄後索]]の病変で起こり、これは'''感覚性運動失調'''と呼ばれる。感覚が失調をきたすのではなく、あくまで感覚が原因で運動失調をきたすことであり、注意を要する。
運動失調の診察の際に、[[歩行]](gait)の異常を知っていると疾患の目星がつくこともある。
{| border="1" cellpadding="3" cellspacing="0" style="margin:auto; text-align:left;"
|- style="text-align:left; background-color:#CCCCCC;"
!nowrap|歩行異常!!nowrap|原因
|-
|痙性片麻痺歩行||錐体路障害
|-
|痙性対麻痺歩行||両側錐体路障害
|-
|パーキンソン歩行||錐体外路障害
|-
|小刻み歩行||多発脳梗塞
|-
|酩酊歩行||前庭あるいは小脳障害
|-
|踵打歩行||深部感覚障害
|-
|鶏歩||腓骨神経麻痺
|-
|動揺性歩行||下肢筋障害
|-
|ヒステリー歩行||ヒステリー
|-
|間欠性跛行||下肢動脈、神経障害
|}
アルコールは小脳を一過性に障害するため酩酊歩行になると考えられている。これがいわゆる千鳥足である。歩行障害において重要な疾患としては、認知症、失禁、歩行障害を三徴とするしっかんがある。これは[[慢性硬膜外血腫]]と[[正常圧水頭症]]である。どちらも頭部CTにて診断可能であり、慢性硬膜外血腫ならば血腫除去、正常圧水頭症ならばVPシャントによって改善する。正常圧水頭症では骨髄タップテストによって診断する場合も多い。
 
[[脊髄小脳変性症]]は多くの疾患を統合した症候群であり、疾患によって責任病巣は異なり、病変が小脳にある場合、脊髄後索にある場合がある。その他、脊髄性、前庭迷路性、末梢性、視床性などがある。
<!-- == 感覚失調 ==
{{未検証}}
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== 脚注 ==
{{reflist}}
== 参考文献 ==
*問題解決型 救急初期診療 ISBN 426012255X
*問題解決型 救急初期検査 ISBN 4260004638
*Step By Step! 初期診療アプローチ(第4巻)ISBN 4903331687
*神経内科ケーススタディ ISBN 4880024252
*Q&Aとイラストで学ぶ神経内科 ISBN 4880024635
 
{{DEFAULTSORT:しつちよう}}
[[Category:病気]]
[[Category:神経学]]
[[Category:症候]]