「アジュール (紋章学)」の版間の差分

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[[Image:Heraldic Shield Azure.svg|thumb|140px|左半分が色彩による表現。右半分がペトラ・サンクタの手法による表現。]]
'''アジュール'''([[英語{{Lang-en-short|英]]Azure}}[[古フランス語{{Lang-fr-short|古仏]]:Azure)Azur}})は、[[紋章学]]における[[青色]]を表す[[ティンクチャー (紋章学)|ティンクチャー]]であり、「原色 (colours) 」と呼ばれる種類のティンクチャーに属する。なお、ティンクチャーとは紋章学における紋様の要素である原色・金属色・毛皮模様の総称である。
 
古典的な白黒の印刷物や[[硬貨]]の刻印をはじめとする彫刻では色を表すことができないため、ペトラ・サンクタの方法 (System of Petra Sancta) と呼ばれる手法では、アジュールは水平の横線の領域として表される。さもなくば '''az.'''、'''b.''' 又は '''bl.''' といった省略形で示されることがある。
 
アジュールは、次のようなものを表現するとされている。
* [[サファイヤ]](宝石)
* [[木星]](天体) - 木星はさらに、伝統的な錬金術/神秘学の伝承において金属の[[スズ]]と関係している。
 
== 解説 ==
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[[Image:Quartermaster Corps COA.gif|thumb|[[アメリカ陸軍需品科]]の紋章。盾の中の[[シェブロン (紋章学)|シェブロン]](山形紋)はアジュールであるが、かなり暗い青であることが判る。]]
アジュールが単に「青い」ということを意味する古フランス語の単語から来ることから、広範囲にわたる様々な[[色価]]を持つ青が紋章と旗を描くのに使われた。つまり、「青」であると認識できるのであれば、明るい青でも暗い青でもアジュールと呼んでよいということである。しかし、アジュールと呼ばれる標準的な青のティンクチャー以外に、「ブルー・セレステ (bleu celeste) 」又は「スカイブルー」と呼ばれている明るい青があることもわかっている。印刷技術や[[顔料]]を合成する技術の進んだ現代ならともかく、顔料の材料を自然から採取される均質でないものに頼らざるをえなかった中世ヨーロッパにおいて、ある特定の色合いを持つ青色を常に同じように厳密に再現するのは不可能でもあった。このため、アジュールもブルー・セレステもどのような色合いの青であるかという正確な定義はないが、アジュールは一貫して非常に濃い色合いの青として表されている。ただし、明度には比較的自由度はあったものの、色相に関しては非常に厳格で、[[青緑]]や[[紫|青紫]]のような[[ヴァート (紋章学)|ヴァート]]や[[パーピュア (紋章学)|パーピュア]]と区別できなくなるような色にすることだけは許されなかった。
 
アジュールは、次のようなものを表現するとされている。
* [[サファイヤ]](宝石)
* [[木星]](天体) - 木星はさらに、伝統的な錬金術/神秘学の伝承において金属の[[スズ]]と関係している。
 
== 脚注 ==
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== 外部リンク ==
{{Wiktionary|azure}}
* [http://www.asahi-net.or.jp/~vz4s-kubc/armindex.html コウブチ紋章資料館]
* [http://heraldry.8m.com/ 紋章学総合サイト]