「原子価」の版間の差分

定義が曖昧に思えたので追記
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(定義が曖昧に思えたので追記)
[[定比例の法則]]の確立によってある[[化合物]]に含まれる[[元素]]の質量の比は恒に一定であることが示された。
[[ジョン・ドルトン]]はこれを説明するために[[原子]]の概念を導入し、ある化合物に含まれる各元素の原子の数の比は恒に一定となるという考えを示した。
この考えに基づいて様々な化合物の[[組成式]]を調べていくとその組成に法則性があることが分かってきた。
例えばある[[金属]]原子に[[酸素]]原子が結合する場合、その数は[[塩素]]原子が結合する数の半分となる。
そこで[[水素]]原子や塩素原子を基準として、これら何個と結合できるかとして原子価の概念が確立した。
 
原子価の概念は化学結合論とともに発達してきた。
[[イェンス・ベルセリウス]]は[[ハンフリー・デービー]]の電気分解の実験から、原子はプラスあるいはマイナスのある量の[[電荷]]を持っていると考えた。
そしてプラスの電荷を持つ原子とマイナスの電荷を持つ原子が、全体の電荷が0となるように[[クーロン力]]によって結びついて電気的に中性な化合物を構成していると考えた。
当時知られていた化合物は[[無機化合物]]が大部分であったのでこの考え方は広く受け入れられた。
だが、金属においてはこのような特定の原子価を取らず、いくつかの原子価を取るものが知られていた。
そのため、典型的なある原子価を取ることが多い元素を[[典型元素]]、いくつかの原子価を取るものを[[遷移元素]]して分類するようになった。
 
しかし、[[有機化合物]]の研究が発達してくると、有機化合物においてはプラスの電荷を持つと考えられていた水素がマイナスの電荷を持つと考えられていた[[ハロゲン]]と[[置換反応|置換する反応]]が見出された。
 
一方、無機化合物においては[[錯体]]の存在が知られるようになり、これはある原子が固有の原子価を持つという説明では構造が説明できなかった。
そこで[[アルフレート・ェルナー]]は[[配位結合|配位説]]を提唱し、金属原子は通常の原子価である主原子価の他に、[[配位子]]と結合するための副原子価を持っていると提唱した。
しかし、錯体の種類によって側原子価の数が変化したり、主原子価による結合と副原子価による結合の間に本質的な差が無いという問題があった。
そのため金属元素については他の何個の原子と結合しているかという意味で原子価という言葉は用いられなくなり、配位による影響の無い[[酸化数]]と同義で原子価という言葉が用いられることが多い。
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