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'''ブミプトラ政策'''(''' - せいさく''')は、[[マレーシア]]の経済政策。「ブミプトラ」とは[[マレー語]]で「土地の子」を意味する。
[[イギリス]][[植民地]]時代の[[マレー半島]]では、[[宗主国]]によって[[中国]]など他のアジア諸国から外国人労働者が[[奴隷]]として連れてこられたために他民族社会化した
[[マラヤ連邦]](後のマレーシア)が結成される際、中華系移民が優勢な[[シンガポール]]がマレー系民族の影響力を警戒して連邦から脱退したため、連邦内の民族比率がマレー系に偏る事態となった。また、伝統的にマレー系移民は多産を尊ぶ気質があるため、マレーシアにおけるマレー系民族の政治力は他民族に対して圧倒的となっている。そのため、ブミプトラ政策は[[人種差別]]政策の一種と批判されることがあるものの、撤廃は難しいとされている。この政策は、[[雇用]][[機会平等]]を唱える[[アメリカ合衆国]]などから厳しく批判された。
ブミプトラ政策で優遇の対象となる「ブミプトラ」は、マレー人のほか、山地や[[ボルネオ島]]などの[[オラン・アスリ]]も含まれ、[[華人]]・[[華僑]]と[[インド系]]を除く国内のほとんどの民族である。もっとも、マレー系民族は他民族よりも貧富の格差が激しく、ブミプトラ政策の恩恵を被っているのはマレー系実業家といった富裕層が中心となっている。
ブミプトラ政策では、[[会社]]の設立や[[税]]の軽減などの経済活動のほか、[[公務員]]の採用などでもマレー系住民が優遇されている。また、マレー系民族の子女は[[国立大学]]への優先的に入学できるようになっているため、他の[[民族]]の子女は必然的に[[シンガポール]]や[[オーストラリア]]といった海外の大学で学ばざるを得ない。これがマレーシアの国公立大学のレベルが急落している原因と指摘されることもある。
なお、マレーシアにおける中国系民族の多くは[[福建語]](南方系方言)を話す人々であり、また[[英語]]のみを話す家庭もあることから、[[普通話]](北方系方言)を[[標準語]]として採用する現在の中国に移住することも難しいと言われる。ただし、この政策で最も手痛い影響を受けているのが[[インド]]系民族で、近年ではインド系住民による暴動([[デモ]])が頻発している。
この政策によって政治・行政におけるマレー人の優位確立には成功したが、政策を推進した前首相[[マハティール・ビン・モハマド]]は近年の著書で、「マレー人には勤勉さが足りない」などと、マレー人優遇が思い通りの成長につながらなかったことを述べている。
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==関連項目==
*[[積極的差別是正措置|アファーマティブ・アクション]]
*[[ポジティブアクション]]
*[[民族差別]]
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