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整形
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{{鉄道車両
|車両名 =JR東日本E231系電車
|社色 =#0C8C11
|画像 =JRE E231-900.jpg
|画像説明=通勤タイプ中央・総武緩行線仕様(スカート変更後)<br />(2007年10月24日、西荻窪駅にて撮影)
|unit = self
|編成 = 10両(4M6T・6M4T4M6T・6M4T)<br />5両(2M3T)<br />11両(6M5T)
|起動加速度= 2.5 km/h/s(通勤タイプMT比2:3)<br />2.3km/h/s(近郊タイプ)<br />3.0km/h/s(500番台)<br />3.3km/h/s(800番台)
|営業最高速度=120 km/h
|設計最高速度=120 km/h
|減速度(通常)=4.0 km/h/s
|減速度(非常)=4.5km/h/s
|定員 = 156 - 162名(中間車)<br />137 - 143名(先頭車)<br />90名(グリーン車)
|最大寸法 =20000 ×2950 ×3980(mm)
|重量 =25.0 t(付随車)<br />29.8 t(電動車)<br />36.1 t(グリーン車)
|軌間 =1067 mm
|電気方式 =直流1500V
|駆動装置 =[[TD平行カルダン駆動方式]]
|モーター出力=95kW / 基
|制御装置 =[[可変電圧可変周波数制御|VVVFインバータ制御]](高周波パルス幅変調方式)
|ブレーキ方式=[[回生ブレーキ]]併用[[電気指令式ブレーキ]]
|保安装置=[[自動列車停止装置#ATS-S改良形(ATS-Sx形)|ATS-S<small>N</small>]](宇都宮・東海道・常磐線用), [[自動列車停止装置#ATS-P形(デジタル伝送パターン形)|ATS-P]](宇都宮・東海道・総武・東西・常磐線用), [[自動列車制御装置#D-ATC|D-ATC]](山手線用),[[自動列車制御装置#新CS-ATC|東京メトロCS-ATC]](東西線用)
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|備考={{ローレル賞|40|2000}}
}}
[[画像:Jreast e231kinko-kotsu.jpg|right|thumb|266px|近郊タイプ(国府津所属車)<br />(2006年1月17日撮影)]]
 
'''E231系電車'''(E231けいでんしゃ)は、[[東日本旅客鉄道]](JR東日本)の[[直流電化|直流]][[一般形電車]]。
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=== 車内設備・放送 ===
車内設備では、ドア上部に209系・E217系・[[JR東日本E233系電車|E233系]]・[[JR東日本E501系電車|E501系]]・[[JR東日本E531系電車|E531系]]と同様の[[ドアチャイム|チャイム]]を採用している。また、客室内には[[発光ダイオード|LED]]や[[トレインチャンネル]]と呼ばれる[[液晶ディスプレイ]]によって各種情報を表示するシステムがあり、LED方式の場合、1段タイプと2段タイプの2タイプが存在するが、共通点として次駅案内が表示され、漢字→ローマ字→カタカナの順に表示される。2段タイプのものは上段に行先・次駅案内・出口案内などを表示し、下段は所要時間表示・乗り換え案内・ニュース・運行情報などを表示する。
: (例、「次は上野」→「Next Ueno」→「次はウエノ」→「上野行」→「For Ueno」)
なお、初期に落成した小山車両は「上野行」や「For Ueno」ではなく「行先は上野」と表示され英語表示はない。また、中央・総武緩行線用車両は行先表示を行わない。
 
このほか、全編成に自動放送装置が搭載されている。音声は[[日本語]]を[[三浦七緒子]]、[[英語]]を[[クリステル・チアリ]]がそれぞれ担当している。
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===== 中央・総武緩行線 =====
[[画像:Jreast e231sobu.jpg|thumb|右|266px|[[西荻窪駅]]に入線する中央・総武線各駅停車E231系ラシ118(→ミツB18)編成(2003年4月13日撮影)]]
* 車体の帯の色:カナリアイエロー([[黄1号]]) <span style="color:yellow">■</span>
* 5号車に6ドア車(サハE230形)を連結している。座席は折り畳み式となっており、平日の初電 - 10時は収納状態で固定され、10時を過ぎた時点で使用できるようになっている。また、先頭車の前面と6ドア車の扉の上部には「6DOORS」の[[シール|ステッカー]]が貼付されている。
* 2007年1月現在、三鷹車両センターに10両編成46本(460両)が配置されている。投入当初は現在のミツB1 - B5・B10 - B19・B26・B27編成が習志野電車区に投入され、またミツB6 - B9編成が三鷹電車区に一旦投入した後に習志野電車区へ転属されていたが、いずれも同区の無配置化で三鷹電車区に転入した。
* 投入開始当初は103系・201系・[[国鉄205系電車|205系]]を置き換える計画であったが、[[2001年]]に中央・総武緩行線用の209系500番台2編成が[[京浜東北線]]・[[根岸線]]の[[浦和電車区]]へ転属したため、その代替として2本(B26・B27編成)が、また2002年12月のダイヤ改正で東西線への直通運用が削減されるとともに[[国鉄301系電車|301系]]1本が廃車されたため、それを置き換える形で1本(ミツB57編成)がそれぞれ追加製造された。さらに[[2006年]]度には京浜東北線・根岸線に209系900番台3編成の置き換え用として同区の500番台3編成が転属したため、その補充として3編成(ミツB80 - B82編成)が製造された。E233系登場後に竣工したこの3編成には車外スピーカーを設置するスペースが確保され、側面上部の帯にスピーカー部を避ける形で切れ目がある。乗務員室内のドアスイッチにもスピーカー設置時に必要なスイッチの取り付けスペースが備えられている。また、E233系タイプの貫通扉が全車に設置され、「3/4閉」スイッチやデジタル無線の本設置も行われている。ただし従来車と同様に4km/h以下で有効な純電気ブレーキは装備されていない。
* 側面のLEDは行先と「中央・総武線」の表示を交互に行う。表示内容は209系500番台と同様だが、フォントなどが微妙に異なる。
* 2008年3月までに全編成が2005年製造分以降の近郊タイプに装着されたものと同様のV字に尖がった形状の大型スカートに交換され、優先席付近のつり革もE233系タイプに交換済みである。
* 2008年から全編成で自動放送の使用を開始している。
 
===== 常磐線快速・成田線(我孫子 - 成田) =====
121行目:
[[画像:E231 mato112.jpg|thumb|右|266px|柏駅に入線する常磐快速線E231系(スカート強化編成)]]
2002年3月3日に営業運転を開始した。
* 車体の帯の色:上:エメラルドグリーン(青緑) <span style="color:#339999">■</span>、下:ウグイス(黄緑) <span style="color:greenyellow">■</span>
: ※同じエメラルドグリーン([[青緑1号]])の帯色を用いている[[常磐緩行線]]・[[東京地下鉄千代田線]]直通用車両([[国鉄203系電車|203系]]・[[国鉄207系電車|207系900番台]]・209系1000番台)との誤乗防止のため、常磐線快速・成田線の編成にはエメラルドグリーンの帯下にウグイス色の帯を追加している。同様の理由からE501系も帯上部が白色 <span style="color:silver">□</span>、帯下部がエメラルドグリーン(青緑1号) <span style="color:#009786">■</span>の配色となっている(同系列は2007年3月17日をもって上野口の運用から離脱した)。常磐快速線用の第1編成(第101・121編成)の帯色は落成当時エメラルドグリーン単色であったが、営業運転開始の直前になってから帯色下部にウグイス色が追加され、同時に乗務員室のドアにもエメラルドグリーンのステッカー貼付が施された。なお、本系列の帯のエメラルドグリーンは青緑1号よりも明るい。
* [[ワンマン運転]]に対応した車両を除くとJR東日本では初めて自動放送装置が搭載され、また、車体には車外スピーカーを設置するスペースが確保されている。また、車内情報システム([[VIS (鉄道システム)|VIS]])の導入に伴いドア上部にあるLED式旅客案内表示器も2段化され、上段に行先と次の駅、ドア開閉方向を、下段にお知らせや列車遅延情報などを表示する。順番は運行情報→運行路線→[[携帯電話]]→[[テロリズム|テロ]]対策で、日本語2回→英語2回で流れるが、テロ関連だけ英語表示はない。運行情報のない時は運行路線から表示する。これは基本的には後の近郊タイプにも採用されている内容だが、常磐線快速・成田線仕様では始発駅停車中、または我孫子駅での増結作業中に主要駅までの所要時間を表示し、また運行路線も行先まで表示する。新たな列車運行情報が入電された場合はアラート音(205系1000・3000番台のドア開閉時のチャイム)が鳴る(始発駅発車時に入電されている場合は発車時に鳴る。また、2007年頃から他社線の情報も表示されるようになっているが、その場合でもアラート音が鳴る。{{Audio|E231 inforeserved.ogg|アラート音}})。
* 長時間停車時の車内保温を目的に各車両のドアを1か所を除いて閉めることが可能な「3/4閉」スイッチが設置されている。
* また、座席の[[クッション]]材質を柔らかいものに改良しているが、これは後述の500・800番台も同様である。
* 2007年7月現在、[[松戸車両センター]]に基本10両編成17本(170両)と付属5両編成19本(95両)の合計265両が配置されている。通勤タイプとしては最長の15両編成での運用も行われている。成田線では最長10両編成で、付属編成5両のみの運用や付属編成を2本連結した10両編成もある。
* 常磐快速・成田線では、置き換え前の103系の車両数285両に対し、本系列の投入車両数は予備車を削減しては280両の予定であったところ、[[首都圏新都市鉄道つくばエクスプレス|つくばエクスプレス]]([[首都圏新都市鉄道]])開業後の乗客変動を考慮して265両の投入とし、代替に103系3編成20両を残存させた。乗客減の結果、[[2006年]][[3月18日]]の[[JRダイヤ改正|ダイヤ改正]]で運用本数が削減され、残った103系は本系列への置き換えを行わずに[[廃車 (鉄道)|廃車]]となり、全列車がE231系による運転となった。このダイヤ改正後は15両編成で運転する列車が増加している。
* 同一路線上を走る常磐線の中距離列車の[[JR東日本E531系電車|E531系]]には、[[2007年]][[1月6日]]から[[2階建車両|2階建て]][[グリーン車]]が導入されているが、本系列には連結されていない。
* 側面のLEDは行先のみを表示し、他線区の本系列のように路線名との交互表示はせず、運転種別である「快速」の表示もしない。これは、本系列での基本種別が快速のためである。また、下り電車にて[[我孫子駅 (千葉県)|我孫子駅]]での車両切り離しがある場合には「我孫子・成田」「我孫子・取手」という表示を15号車の前面行先表示器に表示するが、1号車は通常のまま(「取手」か「成田」のみ)である。ただし、取手駅始発の上り電車に車両切り離しがある場合、15号車の前面行先表示器の表示は「我孫子」のみの表示となっている。
* 全編成が2005年製造分以降の近郊タイプに装着されたものと同様のV字に尖がった大型形状のスカートに交換されている。また、2008年3月までに優先席付近のつり革をE233系タイプに交換した。
 
==== 500番台 ====
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|画像=e231-522.jpg|263px
|画像説明=山手線用E231系500番台
|定員=143人(先頭車)<br />162人(中間車)
|起動加速度=3.0km/h/s(6M5T)
|保安装置=[[自動列車制御装置|D-ATC]]
171行目:
|画像=JREAST-E231-800.jpg|266px
|画像説明=
|定員=141人(先頭車)<br />162人(中間車)
|起動加速度=3.3km/h/s(6M4T)
|保安装置=[[自動列車停止装置|ATS-P]]、[[自動列車制御装置|WS-ATC,CS-ATC(デジタル)]]
181行目:
 
車体の帯の色:青 <span style="color:blue">■</span>、水色([[青24号]]) <span style="color:cyan">■</span>
:* ちなみに、東京メトロの[[営団05系電車|05系]]と[[営団07系電車|07系]]には青と水色の間に白いラインが入っている。
 
東西線との[[地下鉄対応車両|直通仕様]]となっているため、車体幅は本系列では唯一の2800mmであり、車体デザインは千代田線直通用の[[JR東日本209系電車#番台区分|209系1000番台]]のものを基本としている。また、先頭車の前面に非常扉を装備し、運転席には[[デッドマン装置]]を搭載する(ただし、この装置は地下鉄線内でのみ使用するので、JR線内では使用しない。)ほか、車外スピーカーや乗降促進ブザーも製造当初から設置している。動力面ではほぼ0km/hまで電力回生ブレーキが作動する純電気ブレーキを採用している。また、東西線との相互直通協定により起動加速度が3.3km/h/sとなっていることから、これに対応する出力・粘着力確保のため電動車比率を高く取っている(MT比6M4T)。自動放送はJRと東京メトロの両方に対応しており、東京メトロ線内では東京メトロ仕様の自動放送を使用する。なお、東西線と[[直通運転|相互直通運転]]を行っている[[東葉高速鉄道]][[東葉高速鉄道東葉高速線|東葉高速線]]への乗り入れは行っていない。
207行目:
 
通勤タイプと比較して、近郊タイプの特徴として以下の点が挙げられる。
* VVVFインバータ装置には日立製作所製の2レベルIGBT素子を採用しており、低速から中速域に加速する際に「電動機およびインバータ装置から発する[[磁励音]]が一旦下がる」という独特の特徴を持つ。逆に減速時は磁励音が上がる([[media:E231.ogg]])。また、粘着係数が低く、[[起動加速度]]は0番台より少し低い2.3km/h/sとなっている。
* 先頭車両の[[操縦席|運転台]]スペースは、[[踏切]]における[[踏切障害事故|衝突事故]]対策として前後が大型化・高運転台構造になっている。
* 前面上部には[[ディスチャージヘッドランプ|HID]]方式の[[前照灯]]を採用し、遠方からの視認性を向上させている。
* 湘南新宿ラインや[[2013年]]度に予定されている東海道本線 - 宇都宮線・高崎線の直通運転([[東北縦貫線計画]])によって関東全域での運用が組まれるため、全車が寒冷地仕様となっており、客用扉はドア横にドア開閉ボタンを設置し、[[自動ドア#半自動|半自動]]扱いにも対応している。小山車両センターに所属する車両のドアには半自動ドアの扱いを表記したステッカーを貼付しているが、国府津車両センター所属車ではこのようなステッカーを貼付していない。なお、2008年からは順次「[[ドアカット|3/4閉]]」スイッチを設置している。
* ドアエンジンは戸挟み安全装置付きリニアモーター駆動式が採用されている。
* [[列車便所|トイレ]]の汚物処理装置はE217系の循環式から真空式に変更された。
* [[2003年]]度投入車から[[ラジオ]][[ノイズ]]対策が施された(SC59→SC77)。
国府津車両センター配備編成には以下の特徴がある(小山車両センターの初期配備編成との比較)。
* 運転台の速度計・圧力計・その他表示灯などのメーター表示が液晶モニター([[グラスコックピット]])化された。同モニターは2器備え、一方が使用できなくなっても他方のモニターで運用できるよう冗長性を持たせている。
* 車内ドア上のLED表示器が従来の1段式から2段式に変更された。ただしK-02 - 42編成の6・7号車は小山車を転用したため1段式である。
** 2段式LED表示器の下段には列車運行情報やお知らせなどを表示する。順番は運行情報→運行路線→携帯電話→テロ対策であるが、駅間によっては携帯電話→テロ対策が表示されないこともある。また、運行情報がない場合は運行路線から表示する。また、新たな列車運行情報が入電した時はアラート音(205系1000・3000番台のドア開閉時のチャイム)が鳴る(始発駅発車時に入電されている場合は発車時に鳴る。また、2007年頃から他社線の情報も表示されるようになっているが、その場合でもアラート音が鳴る。)。この表示器はJR東海区間である熱海 - 沼津間および御殿場線でも作動するが、この区間では「この電車は東海道線です」と輸送障害時の運行情報(JR東日本関東地区および新幹線)のみとなり、携帯電話とテロ対策は非表示となる。<!--ただし、導入当初はJR東海区間でも携帯電話・テロ対策が表示されていた 2005年にはこのような表示は廃止-->
** 駅に停車中の表示は1段式の場合は駅名(漢字)が点滅するだけであるのに対し、2段式(K-02 - 42編成の6・7号車〈1段式〉も含む)では駅名が漢字と英字で交互に表示されるようになった。
** 普通車の2段式LED表示器では上段に到着前にドア開閉方向を表示する。また、2005年以降に製造された編成(国府津車の新津車両製作所製の編成および2006年以降に製造された小山車)からはドア開閉方向表示と交互に「まもなく○○」という表示が行われるようになった。「まもなく○○」表示はその後2004年に製造された国府津車(K-01 - K-22/S-01 - S-21)でも行われるようになった。なお、K-01編成の6・7号車に関しては2段式LEDであるが「まもなく○○」表示は行われない。
** 運行路線は、普通列車の場合、原則として「この電車は東海道線です」や「この電車は宇都宮線です」など線名のみで、さらに伊東線直通であっても「東海道伊東線」とは表示されず「東海道線」のみであるが、1本のみ存在する沼津・山北行は「この電車は東海道線沼津(山北)行と山北(沼津)行(表示する車両の実際の行先が先)です」「この車両は沼津/山北行き(実際の行先)です」となる。また途中駅で切り離しの場合は終点の後にこの車両の行先が出る(例:「この電車は東海道線伊東行きです」「この車両は国府津止まりです」など)。快速の場合は路線名+種別(+愛称)となる。また、湘南新宿ラインの場合は「この電車は湘南新宿ライン、○○線直通(、種別)です」と表示され、直通先の路線に入ると「この電車は○○線です」と表示される。<!--また、前橋発の高崎線や伊東発の東海道線では「この電車は○○線直通です」と表示される。-->
** 走行中の行先表示の方法が「○○行」(+英語表示)となった(例:小田原行→For Odawara)。小山所属車は当初行き先表示は行われていなかったが、2002年春頃から「行先は○○」と表示されるようになった。一時期「○○行」と表示していた車両も存在していたが、現在では「行先は○○」の表示に統一されている(後期製造分は国府津所属車と同じく「○○行」→「For ○○」(英語表記)と表示される)。
* 自動放送装置の設置(グリーン車組み込みと同時に小山所属車にも設置)
* 車内ドア上へのドアランプの設置(開閉時に赤いランプが点滅)(ただし小山車〈2006年以降増備車は除く〉と転入してきた国府津車の6・7号車〈K-01編成は除く〉は未設置)
* 車外スピーカー設置スペースの確保
* UV(紫外線)+IR([[赤外線]])カットガラスを使用(ただし小山車〈2006年以降増備車は除く〉と転入してきた国府津車の6・7号車〈K-01編成は除く〉はUVカットガラスのみ)
* 基本編成の[[鉄道車両の座席#セミクロスシート|セミクロスシート]]車の増加(1・2・9・10号車。ただし小山車は1・2号車)
* 基本編成[[普通車 (鉄道車両)|普通車]]の[[列車便所|トイレ]]位置は1・10号車(ただし小山車は1・6号車)普通車のトイレは車椅子対応のものになった。
* 電動車の位置は2・3・8・9号車(ただし小山車は2・3・7・8号車)
* 普通車の冷房装置能力を48.8kW (42000kcal/h AU725A, AU725B)から58.1kW (50000kcal/h AU726A, AU726B) へ強化
* 小山車両センターに先行投入された初期車には座席の[[クッション]]に[[リサイクル]]性の向上ためポリエステル素材が採用されたが、座席が硬く、座り心地が悪いと不評だったため、国府津向け車両ではSバネを使用した軟らかめの座席(同時期に登場した[[東急5000系電車 (2代)|東急5000系]]と共通)を採用した。その後、小山所属の初期投入分の車両にも改良型と同等の座席に交換を行ったものが存在している。
* [[2005年]]の新津車両製作所製の車両からは、[[排障器|前部スカート]]の形状がV字に尖がったものに変更されている。その後それ以前に製造された編成も交換された。
* 国府津車両センターK-19・S-18編成以降に落成した車両は、室内送風機(ラインデリア)の下の整風板がアルミ製となっている(初期車は[[繊維強化プラスチック]]〈FRP〉製)。
* [[鉄道車両の台車|台車]]は[[蛇行動#ヨーダンパ|ヨーダンパ]]取り付け準備工事済み。
* 小山車両センター配置車(2006年以降増備車は除く)に関しては連結部の[[貫通扉]]はモハE230形の上野・沼津方とモハE231形の前橋・黒磯方、すなわち1号車と2号車の間(2号車側)、3号車のグリーン車側、6号車と7号車の間(7号車側)、8号車と9号車の間(8号車側)、11号車と12号車の間(12号車側)、13号車と14号車の間(13号車側)にのみ設置された。U69編成を除き初期の小山車はE217系タイプであったが、U69編成は800番台などと同様の傾斜式戸閉装置(上吊り傾斜レールによる[[ドアクローザ]])とした。国府津車両センター配置車で早期に落成したK-01・K-02編成、S-01・S-02編成の4本に関しては従来の小山車両センター所属車と設置箇所は同一であったが、以後の増備車および2006年以降に増備された小山車両センター配置車ではすべての連結部に傾斜式戸閉装置の貫通扉が設置された。そのため、3号車の2号車側、8号車の7号車側(国府津車は9号車の8号車側)、10号車(国府津車は未設置)、13号車の12号車側、15号車に増加している。ただし、K-01編成以外の国府津車両センター配置車基本編成において小山車両センターから転用された6号車と7号車には貫通扉は設置されていない。U-118編成はミツ82編成の後に製作したが形状については他の編成と変わらない。
* 既存の小山車両センター基本編成へのグリーン車組み込みと国府津車両センターへの新造配備は同時期に行われた。この際、小山車両センター基本編成の4・5号車に新造された二階建てグリーン車2両が組み込まれ、捻出された小山車サハE231形1000番台は国府津車両センター向けに新造された基本編成(グリーン車を含む8両編成として落成)の6・7号車に組み込まれた。なお、すでに配備されていた国府津K-01編成は1編成10両の全車が新造された。
 
[[2006年]]3月に国府津車両センターへの配備が完了した後、[[上野駅]]発着の宇都宮線・高崎線のすべての中距離列車へのグリーン車組み込みが決定したため、同年2 - 6月に再び小山車両センター向けに新造配備が行われた。新造車の基本編成には当初からグリーン車が組み込まれ、付属編成には11 - 15号車のステッカーを貼付した。車内仕様は2段式LED表示装置、グラスコックピット、UV+IRカットガラスなど国府津車両センター配置車に準ずるものとなっているが、編成中の[[鉄道車両の座席#ロングシート|ロングシート]]・セミクロスシート車両の構成、編成内トイレ位置などは従来の小山車両センター配置車と同一仕様となっている。ただし、6号車のトイレは[[便器#和式大便器(和風大便器)|和式]]から[[便器#腰掛大便器(洋式・洋風大便器)|洋式]]に変更された。
247行目:
画像:E231_foot.JPG|近郊タイプ 付随台車部近影
画像:Jre e231 aircompressor.jpg|スクリュー式電動空気[[圧縮機]]
画像:E231 U520andU14.JPG|ホーム検知装置が付いた編成(U14編成およびU520編成)<br />(2008年5月21日撮影)
</gallery>
 
==== 所属車両基地と運用路線 ====
===== 小山車両センター =====
* 2007年1月現在、宇都宮線、高崎線([[籠原駅|籠原]]以北の付属編成の運用はない)、[[上越線]]・[[両毛線]]([[高崎駅|高崎]] - [[新前橋駅|新前橋]] - [[前橋駅|前橋]]間、付属編成の運用はない)の普通・快速列車、湘南新宿ラインの[[横須賀線]] - 宇都宮線系統および横須賀線の一部の普通列車([[大船駅|大船]]発[[逗子駅|逗子]]行3835M・逗子発大船行3834M)に用いられている。
* 2000年 - 2003年に基本編成(10両、U編成)41本410両と付属編成(5両、U編成)28本140両の合計550両が配置された。当初は全車が普通車であったが、宇都宮線・高崎線へのグリーン車導入に伴い2004年 - 2005年にすべての基本編成に2階建てグリーン車2両が組み込まれ、従来の普通車は国府津へ転属となった。その後、上野駅発着の宇都宮線・高崎線のすべての中距離列車にグリーン車が組み込まれるとの発表と前後して2006年2 - 6月に基本編成8本80両と付属編成6本30両の計110両が追加投入され、同年[[7月8日]]のダイヤ改正で[[高崎車両センター]]所属の[[国鉄211系電車|211系]]運用の一部を置き換え、上野駅発着の宇都宮線・高崎線のすべての中距離列車にグリーン車が連結された。また、この改正で日中の15両運用が大幅に増加した。これは湘南新宿ラインの開業により横須賀線へ乗り入れる運用が増えたからである。さらに、これに合わせて宇都宮線内の[[自治医大駅]]・[[石橋駅 (栃木県)|石橋駅]]・[[雀宮駅]]の[[プラットホーム|ホーム]]が15両対応に延伸され、15両編成が[[宇都宮駅]]まで運用できるようになった。
* 2007年3月下旬には、訓練車分の予備車増加に対応するため、[[東急車輛製造]]にて付属編成1本(U-118編成)が新たに製造された。この編成が本系列の最終編成である。
* 2007年3月現在の配置数は、基本編成(U編成)49本490両と付属編成(U編成)35本175両の合計665両である。
* 2006年3月18日から同年1 - 2月に落成した一部編成が当時車両不足となっていた[[国府津車両センター]]に貸し出されていた。また、2008年2月にも付属編成1本がE217系の転出で車両が不足していた国府津車両センターに貸し出された。当該編成には、[[東海旅客鉄道]](JR東海)区間(東海道線[[熱海駅|熱海]] - [[沼津駅|沼津]]間・[[御殿場線]][[国府津駅|国府津]] - [[山北駅|山北]]間)への入線を考慮して、当センター所属編成の本来の運用区間では必要ない[[自動列車停止装置#ATS-S改良形(ATS-Sx形)|速度照査対応のATS-S<small>N</small>形]]が搭載され、実際にJR東海区間にも入線した。
* 2008年春までに全編成がV字に尖がった大型形状のスカートに交換され、優先席付近のつり革もE233系タイプのものに交換された。なお、2006年度に増備したU-584とU-105以降の編成は製造当初からV字に尖がった大型形状のスカートを装備している。
* 2008年にU520・U14編成にホーム検知装置が取り付けられた。この装置は京浜東北線・根岸線で使われていた209系のものを再利用したものである。
 
===== 国府津車両センター =====
* 2007年1月現在、東海道本線(東京 - 沼津間)・伊東線・御殿場線([[国府津駅|国府津]] - [[山北駅|山北]]間)の普通・快速列車、高崎線([[深谷駅|深谷]]以北の付属編成の運用はない)・上越線・両毛線(高崎 - 新前橋 - 前橋間)の一部普通列車、湘南新宿ラインの東海道本線 - 高崎線系統に用いられている。
* 2004年 - 2006年に基本編成(10両、K編成)42本420両と付属編成(5両、S編成)34本170両の計590両が配置された。この中には東海旅客鉄道(JR東海)所属の113系のうち東京 - 熱海間に乗り入れていた編成([[静岡車両区]]所属の旧T編成)の置き換え分も含まれている。
* 配置開始直後に、一部の付属編成が[[東海旅客鉄道静岡支社|JR東海静岡支社]]に乗務員訓練のために貸し出され、試運転で[[浜松駅]]まで入線したことがあるほか、基本編成も「[[ひまわり号 (列車)|ひまわり号]]」で[[東田子の浦駅]]まで入線したことがある。
* また、一部の編成が配置開始直後から2006年2月にかけて小山車両センターに貸し出され、小山車として宇都宮線や湘南新宿ラインの横須賀線 - 宇都宮線系統の運用にも使用された。
* 2008年春までに全編成がV字に尖がった大型形状のスカートに交換され、優先席付近のつり革もE233系タイプのものに交換された。なお、新津製であるK-23・S-22編成以降の編成は製造当初からV字に尖がった大型形状のスカートを装備している。
 
==== グリーン車 ====
* すべての基本編成には4・5号車に[[グリーン車]]が連結されている。
* 小山車両センター配置車両には導入当初グリーン車が組み込まれていなかったが、2004年10月16日のダイヤ改正からの宇都宮線・高崎線の一部列車並びに湘南新宿ライン全列車へのグリーン車導入のため、同年[[7月1日]]から順次基本編成への組み込みが行われた。組成開始からダイヤ改正によるグリーン車サービス開始までの期間、[[宇都宮線]]と[[高崎線]]ではグリーン車車両を普通車扱いとして運転し、「ただいまこの車両は普通車です」と表記されたステッカーが貼付された。なお、国府津車両センター配置車両並びに小山車両センター配置追加投入車には製造当初よりグリーン車が連結されている。
* 宇都宮線・高崎線・湘南新宿ラインでは、グリーン車の導入と同時にグリーン車[[Suica]]システムと[[NRE|グリーンアテンダント]]によるサービスが導入され、グリーン車の各座席の天井部にはSuica(相互利用ができるICカードを含む)をタッチするための装置(R/W〈リーダ/ライタ〉)が取り付けられ、また[[コーヒーメーカー]]などの[[車内販売]]の設備も設置されている。その後、東海道本線の東京方面発着列車では2006年3月18日のダイヤ改正からグリーン車Suicaシステムが導入され、また宇都宮線の宇都宮 - [[黒磯駅|黒磯]]間の列車にもグリーン車を連結した編成の運用が開始された。
* グリーン車の仕様は小山・国府津所属車でほぼ同一であり、ドア開閉ランプやVIS装置も設置されている。そのため、初期に落成した小山車であってもグリーン車の車内LED表示器はすべて2段となっており、運行情報を流すことが可能である。
* 初期に落成した小山所属のサロ1001ユニット - 1006ユニットおよび国府津所属のK-01編成とK-02編成のサロの座席は他の車両と異なりグリップが設置されていないが、2008年春頃から順次他の編成と同じ座席への交換が行われている。
* 2006年に落成した小山所属の基本編成のサロ(U-584 - U-591編成)に関しては蛍光灯のカバーが金属製のものになっている。
* グリーン車の台車にはヨーダンパが装備されている。
* 一部編成では乗降口上にセキュリティー対策として[[監視カメラ|防犯カメラ]]が設置されている。
 
==== 行先表示 ====
* 通勤タイプと同様に路線名と交互に表記されるが、複数の路線を直通する場合は同時に表示される(例:東海道線・伊東線方面行→東海道伊東線、東海道線・御殿場線方面行→東海道御殿場線、高崎線・上越線・両毛線方面行→高崎・両毛線)。各線とも逆方向(上り)は「東海道線」「高崎線」(湘南新宿ライン直通列車のみ)と表示する。ただし、宇都宮線・高崎線の上り上野行は路線表記はなく「上野」のみ表示されている。その他に以前は、113系・115系・211系に合わせる形で「[[赤羽駅|赤羽]]」(宇都宮線・高崎線)、「[[熊谷駅|熊谷]]」(高崎線)、「宇都宮[[日光線]]」「高崎・[[信越本線|信越線]]」「高崎・[[上越線]]」「高崎・[[吾妻線]]」の主要駅、「[[伊豆急下田駅|伊豆急下田]]」「[[伊豆高原駅|伊豆高原]]」(以上[[伊豆急行線]])、「[[三峰口駅|三峰口]]」([[秩父鉄道]][[秩父鉄道秩父本線|秩父本線]])、「[[島田駅 (静岡県)|島田]]」「[[静岡駅|静岡]]」(以上JR東海エリア)などもあったが、湘南新宿ライン[[特別快速]]など系統を増やした際に消去している(なお、ダイヤに大幅な乱れが発生した時に、まれに臨時熊谷行きが運転されるが、消去により対応できなくなっており、種別や路線名表示固定での運転となっている)。また同時に、以前なかった「[[鴻巣駅|鴻巣]]」(高崎線)および「[[古河駅|古河]]」(宇都宮線)が加えられている(現在、本系列が使われることのない[[ホームライナー]]を除き鴻巣・古河終着列車は設定されていないが、鴻巣・古河始発列車は存在している)。2008年現在のダイヤでは、鴻巣・古河に加え、「[[本庄駅|本庄]]」(高崎線)が通常、行き先として設定されることはない(2007年のダイヤ改正で本庄駅終着列車が廃止されたため)。2008年時点での最西端は「沼津」、最南端は「伊東」、最北端は「前橋」(高崎・両毛線側)と「黒磯」(宇都宮線側)<!--宇都宮線(東北線)の黒磯以北及び、常磐快速線(常磐線)の取手(デッドセクション)以北は交流電化のため乗り入れることは不可能-->である。
* <!--なお、広範囲に乗り入れ運用を行っていた国鉄時代の113系とは違い、-->JR東海管内の駅表示は、先述の「沼津」か、[[御殿場線]]については国府津 - 山北間のみの運用のため「御殿場線国府津」「御殿場線山北」「東海道御殿場線山北」の表示のみとなっている。
 
==== 自動放送 ====
自動放送は英語対応(日本語は[[三浦七緒子]]が、英語は[[クリステル・チアリ]]がそれぞれ担当)で、分割案内や伊東線と御殿場線、東海道線の沼津 - 熱海の案内も入っている。(JR東海の管轄となる東海道線函南 - 沼津間および御殿場線内では「(今日も)JR東日本をご利用くださいましてありがとうございます(ございました)」の放送は省略される)案内は駅によって異なり、始発駅や主要駅などは路線名や種別などが放送される。駅間が長い区間を走る車両は「次は○○です。」の放送と駅が近づくと「まもなく○○ - ○○ - お出口は(右or左)側です」と自動放送される。ちなみに、山手線などの駅間が短い区間を走る車両は「次は○○ - ○○ - お出口は(右or左)側です。」(まもなく - が省略)が採用されている。乗り換え案内などは設定により省略することもできる(主に朝夕ラッシュ時に使用)。ドア方向も車掌の操作によってならないことがある。また急停車時に「急停車します。ご注意ください」と注意を喚起する放送があり、また次駅や行先を表示するディスプレイに「急停車します」と赤字で表示される。
 
==== 番台区分 ====
* 寒地仕様(クハE230形はトイレ付)…+1000
* 座席の形態:ロングシート車…+0、セミクロスシート車…+2000
* 衝撃吸収構造の先頭車…+5000
* トイレのある中間普通車…+5000
* トイレのあるクハE231形…+500
* 各車で座席形態の違う電動車ユニット…+500
* 1号車:寒地(+1000)+セミクロス(+2000)+衝撃吸収構造先頭車(+5000) =8000番台
* 2号車:寒地(+1000)+セミクロス(+2000)+電動車でユニット先の3号車がロング(+500) =3500番台
* 3号車:寒地(+1000)+ロングシート(+0)+電動車でユニット先の2号車がセミクロス(+500) =1500番台
 
== 関連商品 ==
307行目:
** 500番台 - 3社すべて
<!--** 800番台 - マイクロエースにて2008年11月に製品化発表-未発売のため発売が確認されるまでコメント化-->
* 近郊タイプ
** 小山車両センター・国府津車両センターとも3社すべて
<!--新製時期毎に記述したらキリがない-->
近郊タイプは2005年度以降の新製分をモデルとする商品は2008年時点では出ていない。<!--鉄道模型製作ガイドのような記述は除去-->
319行目:
{{JR東日本の車両リスト|電車限定=1}}
{{Commonscat|JR_East_E231}}
* [[国鉄103系電車]]
* [[国鉄201系電車]]
* [[国鉄115系電車]]
* 本系列の設計思想を採り入れた私鉄電車
** [[相鉄10000系電車]]
** [[東急5000系電車 (2代)]]
** [[東京都交通局10-300形電車]]
** [[小田急4000形電車 (2代)]]
* [[通勤・近郊電車の標準仕様ガイドライン]]
* [[トレインチャンネル]]
 
== 外部リンク ==
* [http://www.jreast.co.jp/train/local/e231.html JR東日本:車両図鑑&gt;在来線  E231系]
 
[[Category:東日本旅客鉄道の電車|231]]