「アーエイチ・ビング」の版間の差分

aimai アンリ・ポアンカレ
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(aimai アンリ・ポアンカレ)
== ポアンカレ予想への挑戦と性質P予想 ==
 
基本的な問題であるにも拘わらず[[アンリ・ポアンカレ]]を含む幾人もの優秀な数学者が解決をできなかった[[ポアンカレ予想]]は当時から非常に大きな注目を集めていた。当然トポロジストであったビングはこの予想に挑戦した。彼は[[1958年]]の論文でポアンカレ予想を特殊化した上で証明した。(ポアンカレ予想の条件は[[多様体]]上の全てのループが一点に縮められるというものだが、ビングは全てのループが縮められるループと[[アンビエント同値]]であるという条件を加えた。)
 
ビングはポアンカレ予想を絶対に正しいと信じてはいなかったと言われる。彼は二週間置きに証明の探求と反例の構築を繰り返していた。そして反例の構築を試みているときにビングは[[結び目]]のある性質に注目した。ビングが性質Pと名付けたこの性質を持つ結び目で[[3次元球面]]に[[デーン手術]]を施すと[[単連結]]な多様体が造られる。[[自明な結び目]]はこの性質を持っており、また、それを用いて作った単連結多様体はどんなに複雑にしてあったとしても3次元球面と同相になる。[[アンドレイ・ウォーレス]]と[[W・B・R・リコリッシュ]]によってねじれのない3次元多様体は全て3次元球面にデーン手術を施すことで造られることが知られていたため、性質Pを持つ結び目が全て自明だということになればねじれを持つ多様体を除いてポアンカレ予想は正しいということになる。この予想は[[性質P予想]]と呼ばれ証明、反証の双方から探究された。(性質P予想は[[2005年]]になってやっと[[ピーター・クロンハイマー]]と[[トマス・ムロフカ]]によって証明された。皮肉なのはこの2年前に別に論文が発表されたことだろう。彼等の証明は非常に高度なものだったが、反響があまり芳しくなかった点は否めない。)
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