「常山紀談」の版間の差分

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'''常山紀談'''(じょうざんきだん)は、[[江戸時代]]中期に成立した逸話集である。簡潔な和文で書かれており、本文25巻、拾遺4巻、それと同じ内容を持った付録というべき「雨夜燈」1巻よりなっている。著者は[[備前国|備前]][[岡山藩]]主[[池田氏]]に仕えた徂徠学派の儒学者[[湯浅常山]](ゆあさじょうざん、{{和暦|1708}}-{{和暦|1781}})。
 
==概説==
原形(自序)は[[元文]]4年([[{{和暦|1739年]])}}成立。完成は[[明{{]]7年([[暦|1770年]])}}とされる。戦国武将の逸話470条を収録。いわゆる「勧善懲悪」ではなく、史実を集めて評論を加えず淡々としるしていることで、事実を重視する徂徠学派の特徴を示している。草稿(自序)の完成は比較的早期に行われたが師匠である[[太宰春台]]の意見を入れて徹底的な再改稿を行い30年かけて満足のいく形に完成させたといわれる。常山は[[安永 (元号){{和暦|安永]]10年([[1781年]])}}、74歳で没したが、本書の版本での初刊は死後20年後のことであった。『[[名将言行録]]』(江戸末期・[[岡谷繁実]]著)の原形(模範)とも言える。さらに、本書中の史話は、明治大正期の教科書に良く取り上げられていた。付言すれば、先見性・統率術・説得力などについて有益な記述が多いことから、近時経営学の副読本的な価値を持つに至っている。
 
==参考書==