「特性インピーダンス」の版間の差分

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'''特性インピーダンス'''(とくせいインピーダンス、Characteristic impedance)は、一様な[[伝送路]]を用いて電気[[エネルギー]]を伝達するときに伝送路上に発生する[[電圧]]と[[電流]]の比率。
 
損失がなく無限に長い伝送路を仮定すると、電気エネルギーは伝送路上の電圧と電流が変化しながら相互に影響し合うことによっておおむね[[光速度]]で伝達される。このとき伝送路上に発生する電圧と電流の比率は伝達媒体の種類や構造によって決まり、この比率を特性インピーダンスと呼ぶ。電圧と電流の代わりに[[電場]]と[[磁場]]の比率が用いられることもある。特性* [[インピーダンスの概念は物理学者の[[オリヴァー・ヘヴィサイド]]によって導入された。
 
単位長さあたりの[[インダクタンス]]がLの[[電気伝導体]]と、単位長さあたりの[[静電容量]]がCの[[絶縁体]]を組み合わせた損失のない均一な伝送路の特性インピーダンスZ<sub>0</sub>は次式で表される。
 
: <math>Z_0=\sqrt{\frac{L}{C}}</math>
 
電気回路において、ある回路要素から伝送路へ、あるいは伝送路から回路要素へ電気エネルギーを伝達する場合、回路要素の[[インピーダンス]]と伝送路の特性インピーダンスが異なるとエネルギーの一部が反射して伝達されない。このため、電気エネルギーを効率良く伝達するためには接続部においてインピーダンスを統一する必要がある。このような操作は[[インピーダンス整合]]と呼ばれる。[[交流]]特に[[高周波回路]]においては回路に挿入されるあらゆる伝送路、[[配線]]や[[コネクタ]]に至るまで特性インピーダンスを指定して電気信号の反射による効率低下を防止する工夫がなされている。
 
== 関連項目 ==
* [[インピーダンス]]
* [[分布定数回路]]