「造山運動」の版間の差分

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[[Image:Kielce-slichowice2.jpg|300px|thumb|造山運動の痕跡が残る地層帯]]
 
'''造山運動'''(ぞうざんうんどう、orogeny)とは、大[[山脈]]や[[弧状列島]]を形成するような[[地殻変動]]のこと。特定の時期に狭い帯状の地域で生じる
 
かつては、山脈を構成する地質の特徴から[[地向斜]]が何らかの力により隆起に転じて山脈を形成したと考えられてきた。隆起させる力としては、欧米では地球の自転や地球の冷却・収縮による水平圧力であるなどとされ、日本では珪長質火成活動によって形成された[[花崗岩]]質[[マグマ]]による[[浮力]]であると説明された。前者の考えでは必ずしも全ての地向斜が造山運動を起こすわけではないが、後者では地向斜は必然的に造山運動を伴うことになり、これを特に地向斜造山論と呼ぶ。
かつて[[地向斜]]造山論によって造山運動の発生過程が説明されていたが、[[プレートテクトニクス]]理論が登場してからは[[プレート]]運動による山脈・列島の成因が論じられるようになり、また造山運動という言葉自体が学界ではあまり使われなくなった(ただし一般にはしばしば見かけられる)。従って、以下では地向斜造山論による造山運動について記述する。
 
[[プレートテクトニクス]]理論が登場してからは[[プレート]]運動による山脈・列島の成因が論じられるようになり、大陸プレート同士の衝突・隆起による山脈の形成、海洋プレートの沈み込みに伴う火成活動による島弧の形成、ホットスポットの活動による海山列の形成などが考えられている。
 
かつて[[地向斜]]造山論によって造山運動の発生過程が説明されていだし[[プレートテクトニクス]]理論登場してから以降[[プレート]]運動による山脈・列島の成因が論じられるようになり、また造山運動という言葉自体が学界ではあまりほとんど使われなくなっておりただし一般にはしばしば見かけられる)、本用語は、ほぼ地向斜の隆起による山脈形成の意に限定される。従って、以下では地向斜造山論による造山運動について記述する。
 
== 過程 ==
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== 造山運動の識別 ==
[[古生代]]以後約6億年前以降、全世界的に以下の造山運動期があったとされる。
*[[カレドニア造山運動]]…6~4億年前
*[[バリスカン造山運動]]…4~2億年前
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<!-- == 参考文献 == -->
泊 次郎 著 『プレートテクトニクスの拒絶と受容 戦後日本の地球科学史』 東京大学出版会、2008年、ISBN 978-4-13-060307-2。
<!-- == 外部リンク == -->