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花粉は一見では1個の細胞に見えるが共通の[[細胞壁]]内で[[細胞分裂]]が進んでおり、[[栄養細胞]]と[[生殖細胞]]が分化している。これは[[シダ植物]]の[[小胞子]]が発芽した雄性配偶体にあたるものである。
 
== 花粉の媒介 ==
[[Image:Bombus Bumblebee (Bestoevning).jpg|thumb|花粉媒介をするマルハナバチ]]
[[裸子植物]]では、小型の[[ガ]]によって花粉が媒介される[[グネツム]]などごく一部を除き、花粉は通常風に飛ばされて他の花にたどりつく。これを風媒という。[[被子植物]]では、花が匂いや蜜などを出し、それを集めに来た[[昆虫]]によって運ばれる虫媒が発達する。花に花弁ができて、目立つ姿になるのも、昆虫の目を引くためと考えられる。他に、鳥媒花や、コウモリ媒花も存在する。こうした動物に依存する花粉媒介を行う植物は、[[ハチ]]、[[ハエ]]、[[チョウ]]、ガ、[[鳥]]、[[コウモリ]]などといった性質の異なる媒介動物ごとにまとまりの良い形質を共有する傾向があり、この形質の組み合わせを[[送粉シンドローム]]と呼ぶ。被子植物にも、風媒のものがあり、それらは地味な花を咲かせる。水生植物には水流で花粉を運ぶ水媒のものもあり、これも地味な花をつけるが、水中や水面で効果的に花粉を授受するのに適応した特殊な形態を持つことが多い。花粉症の人も年々増えつずけている
 
== 花粉の形成 ==
[[Image:Amaryllis_stamens_aka.jpg|thumb|[[アマリリス]]の[[おしべ]]。葯において花粉が作り出される。]]
花粉は、雄しべの先端にある葯(やく)という袋の中で形成される。この内部には花粉母細胞があり、[[減数分裂]]によって、4個の細胞を形成する。これを花粉細胞、または花粉四分子と呼び、これが成熟して共通細胞壁内で細胞分裂することを経て花粉となる。
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花粉は細胞壁が厚くなり、形は種によって異なり、表面にはそれぞれの種で特有の構造を持つ。風媒花である[[マツ]]の花粉は、空気を受ける袋状の構造を持つ事で有名である。
 
== 花粉の発芽 ==
[[画像:Misc pollen.jpg|thumb|様々な花粉の[[電子顕微鏡]]像([[ヒマワリ]]、[[アサガオ]]、タチアオイ、[[ヤマユリ]]、ツキミソウ、[[ヒマ]])]]
裸子植物では、花粉は[[胚珠]]の先端に分泌される液滴(受粉液)に付着して捕捉されると受粉液の吸収によって胚珠の内部に引き込まれ、発芽する。花粉が発芽後、成熟した花粉管になるまで数ヶ月を要する。
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被子植物では花粉管の中にわずかしか[[原形質]]を持たない生殖細胞(精核)が作られるのみで、それが卵細胞と接合する。裸子植物の生殖細胞は厚い原形質を持ち、なかでも[[イチョウ]]や[[ソテツ]]類では発達した[[精子]]となる。精子は球形に近く、らせん状に配列する多数の[[鞭毛]]を持つ。
 
== 花粉の利用 ==
[[画像:Lilium_auratum_-_pollen.jpg|thumb|[[ヤマユリ]]の花粉の[[電子顕微鏡]]像]]
花粉を食物とする動物はいろいろあるが、人間が直接に花粉を集めて食料とした歴史はあまりない。ただし、ミツバチの集めたものを摂取するといった、間接的な利用は古くから行われた。人体の組織にとってきわめて重要ないくつかの[[酵素]]を含んでいる。
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他方で、いくつかの種の花粉は、[[花粉症]]の原因となることも知られている。
 
=== 化石 ===
花粉は単細胞ながら、[[スポロポレニン]]という極めて化学的に安定な物質から構成されており、[[微化石]]として残りやすい。古い時代のものでは、植物本体と花粉[[化石]]をつなぐのは簡単ではないが、近い時代のものは、現在のものとほとんど変わらないので、花粉化石からその地域の植物相を知ることができる。そのため、花粉化石を調べることで、過去の[[気候]]などの古環境を推測するなどといったことも行われる。
 
== 関連項目 ==
{{commonscat|Pollen}}
* [[アレルゲン]]
* [[ブラウン運動]]
* [[ブラウン運動にまつわる誤解]]
 
 
{{DEFAULTSORT:かふん}}
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[[Category:生殖]]
 
[[ar:حبوب اللقاححبوب_اللقاح]]
[[bs:Polen]]
[[ca:Pol·len]]
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[[fr:Pollen]]
[[gl:Pole]]
[[he:אבקה אבקה_(בוטניקה)]]
[[hu:Virágpor]]
[[ia:Polline]]
[[id:Serbuk sariSerbuk_sari]]
[[is:Frjóduft]]
[[it:Polline]]