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{{Otheruses|神社の周囲の垣}}
 
'''玉垣'''(たまがき)とは、[[神社]]・[[神域]]の周囲にめぐらされる[[垣]]のことである。
 
樹木をめぐらせる柴垣が最も古い形式であると考えられる。形状は、厚板を並べた板玉垣、皮がついたままの木を用いた黒木玉垣、広く間を開ける透垣などがある。材質は木や石、近年ではコンクリートによるものもある。玉垣には寄進者の名前が刻まれることがある。
 
 
== 名称 ==
== 概要 ==
;同じ意味の言葉
=== 由来と変遷 ===
神道の始まりとされる[[古神道]]では、[[神 (神道)|神]]が鎮座する、隠れ住む[[山]]や[[森]]として、[[神奈備]](かんなび・かむなび・かみなび)という神域があり、いわゆる[[鎮守の森]]や[[霊峰]]として崇められる山々のことである。これらが、木々の垣根として神域を守る役目を持つものを[[神籬]](ひもろぎ)と呼び、山の一部として取り出し岩垣としたものが[[磐座]](いわくら)・磐境(いわさか)であり、同様に神域を守る[[結界]]とし[[注連縄]]を巻いた。
 
[[神社神道]]が確立され、[[社]]や[[拝殿]]や[[本殿]]が、建立され敷地(自然との境界)が明確になるにつれ、曖昧であった[[常世]]と[[現世]]の境界でもある神域がはっきりと区別されるようになり、神籬と磐座・磐境が結びつき、石造の垣根などに代わり、現在の神社にみられる玉垣に変わっていった。
 
=== 形態の変遷 ===
[[樹木]]をめぐらせる[[柴垣]]が最も古い形式であると考えられる。
 
形状は、厚板を並べた板玉垣、皮がついたままの木を用いた黒木玉垣、広く間を開ける透垣などがある。
 
材質は木や石、近年ではコンクリートによるものもある。玉垣には[[寄進]]した者の名前が刻まれることがある。
 
=== 名称と意味 ===
現在の神社神道における玉垣の在り方と意味と名称
;意味と同義語
:瑞垣(みずがき)、斎垣(いみがき、いかき、いがき)、神垣(かみがき)は玉垣と同様にすべて同じ意味を持つ。
:「玉」や「瑞」、「斎」という言葉はともに「[[神聖]]な」「美しい」という意味を持ち、囲いの意味である「垣」と組み合わさって「神聖なすばらしい神の為の囲い」という意味の言葉となっている。
 
;の囲いの場合の意味と同義語
:玉垣は複数めぐらすことがあり、一般には一番内側のものを瑞垣(みずがき)、それ以外のものを玉垣、あるいは荒垣、板垣などと呼ばれる。これらの名称が混用されている場合もある。
:[[伊勢神宮]]内宮の御正殿(ごしょうでん)の周囲には四重に垣がめぐらされているが、内側から順に、瑞垣、内玉垣(うちたまがき)、外玉垣(そとたまがき)、板垣と呼んでいる。